2014年12月31日水曜日

2014年に観た映画オレ的ベスト10

毎年やっているので今年も。

今年公開映画で鑑賞したのは28本。2本を除き劇場で観た。
いつもより少ないかも。今年は仕事が忙しかったからね。
ハリウッド映画偏重でアート系の「観ておかないといけないんじゃないか」的な映画は悉く観てないかも。

ハンガーゲーム2/ロボコップ/LIFE!/アデル、ブルーは熱い色/アメイジング・スパイダーマン2/ガンダムUCep7/X-MEN: フューチャー&パスト/オール・ユー・ニード・イズ・キル/アクト・オブ・キリング/ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/トランスフォーマーロストエイジ/ゴジラ/ジャージー・ボーイズ/ウルフ・オブ・ウォールストリート/ベイマックス/ゴーンガール/アナと雪の女王/寄生獣/紙の月/フューリー/インターステラー/エキスペンダブルス3/泣く男/イコライザー/猿の惑星・新世紀/キャプテンアメリカ・ウィンターソルジャー/春を背負って/楽園追放


1位: インターステラー
圧倒的なSF的な世界観の中に息づく血の通った人間ドラマに泣く。
2001年宇宙の旅は超えられない壁ではあるが本作が傑作であることは間違いない。

2位: ジャージーボーイズ
この映画鑑賞後「君の瞳に恋している」ばかり聴いていた。
音楽とドラマを一体で演出しているのが凄い。
これが70過ぎのジジイであるイーストウッドってのがまた凄い。

3位: ベイマックス
映画全体のテンポは若干雑な感じを受けるが、ロボ好きアラフォーのオッサンにグサグサと刺さるシーン多数なので上位にランクイン。クライマックスのあの台詞は泣くだろ。

4位: ゴーンガール
後半の暴走する毒気が素晴らしい。

5位: オール・ユー・ニード・イズ・キル
ループ物の一線を画した。アイディアが良い。

6位: ウルフ・オブ・ウォールストリート
要するに現代版のグッドフェローズなんだけど、久々のスコセッシ節がむしろ心地よい。選曲がいいよね。
ディカプリオが本当に楽しそうに演じているのもいい。

7位: 紙の月
演出が目茶苦茶巧いんだ。視線の演出とか、感情まで計算したライティングとか。もう唸るような巧さです。

8位: ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
グルードです。グルード。

9位: ゴジラ
平成版東宝ゴジラよりもよっぽどちゃんとしているんだけど、ゴジラの本質的なところが外されてしまっているのはやはりアメ公が作ったからか。あとゴジラ出なさすぎ。もっと暴れろ。昼間のバトルシーン増やせ。
でも観たかった”画”はたくさんあるんだよね。

10位: アクト・オブ・キリング
虐殺することが普通だしやって当たり前という異常状態がごく普通に描かれるという異常。普通の映画では描かれることがほとんどない、虐殺と言う事象を真っ正面にとらえる。

10位: キャプテンアメリカ・ウィンターソルジャー
ポリティカルアクション映画として意外にちゃんとしていたのでランクインしてみた。
ヒートばりの銃撃戦とは見所は結構ある。

今年のトホホは「ロボコップ」かなー。
作り手は真面目に作ってはいるんだけど、「ロボコップ」は真面目に作っちゃいかんのです。バーホーヴェンのように狂ってないと。




2014年11月24日月曜日

インターステラー感想

「インターステラー」を木場のIMAXで鑑賞。
2014年の映画ナンバーワン確定でしょうか。
感動して泣きました。
年取って涙腺が緩んでいるせいもありますが、ボロボロ泣きました。

「エキスタンブルズ3」も見たけど「インターステラー」で全部吹っ飛んだ。
「エキスタンブルズ3」は中高生だった頃にアクション映画で熱くさせてくれたスターロン先生およびお友達へのお布施ということで。

というわけで感想。全力でネタバレです。














■とりあえず箇条書き

事前情報を自ら完全シャットダウン。
見たのは予告編だけ。
予告編からすでに「2001年宇宙の旅」を意識している感はバリバリあったが、ストーリーは思っていたほどにはそちらには流れなかった。

少女期のマーフィー役のマッケンジー・フォイがとてもよい。美人で端正かつ知性を感じる。この役にドハマリ。凄い逸材だと思う。この娘が余りに素晴らしくて壮年期のジェシカ・チャステインさえかすむ。

ワームホールは球形なのか!
ヤマト2199的なワームホールを想像していたら、思いも寄らない映像でびびった。

相対性理論的なウラシマ効果や多次元宇宙的な話は各種SF小説で語られていることなのでさほど目新しいものではないが、よくよく考えてみるとちゃんとやっているのって「トップをねらえ!」くらいなのか?
ブラックホールの近辺では重力が重いために時間がゆっくり流れるという表現は映画では初めて?※相対性理論をちょっと勉強すれば常識だけど。

CASEとTARSのデザインが秀逸。
台詞やジョークも絶妙。
2001年のモノリスとHAL9000に目配せしつつも、何にも似てないオリジナル感。
ついでにRD2Dもリスペクト!
てくてくとしか歩けないかと思ったら、緊急時にはかっ飛ばすし。
スマホスタンド型のフィギアとか出ないかな。

■まとめとこの作品のテーマ

「2001年宇宙の旅」は2014年の未だにおいてもその光を失わない揺るぎない傑作で、この映画を超えるSF映画というものはたぶん自分が生きている間にはお目にかかれないだろう。
しかし「インターステラー」は一部のテーマ性において2001年を超えたというか、今風の考え方にアップデートされている。

それは未知の高次知性生命体に誘ってもらって問題を解決したり、進化するのではなく、人類自らの手で問題を解決している点。

未知の知的生命体に手助けされていると思われていたワームホールでさえ、クライマックスのクーパーの台詞で否定される。未来の自分達人類がこれを作ったんだと。未来の人類は重力をコントロールし時間も制御できるはずだと。

60〜80年代のSFは宇宙に別の知的生命体がいて、それが神的な存在として人類を誘ってきた的なプロットが多く、「2001年宇宙の旅」や傑作SF小説の「幼年期の終わり」もその範疇に入る。

これまでは未知の生命体に会いに行くことが冒険だったわけだが、この作品では自らの未来を、運命を切り開くために冒険をする。

人間としての生存本能を賭けて、最大限の抗いをする。

これは作品とテーマとして明確でそれが「ディラン・トマスの詩」で表現される。

Do not go gentle into that good night,
Old age should burn and rave at close of day;
Rage, rage against the dying of the light.
穏やかな夜に身を任せるな
老いても怒りを燃やせ、終わりゆく日に
怒れ、怒れ、消え行く光に


マン博士にヘルメットを破壊され、アンモニアに窒息なりそうな場面でもこの詩が流れる。なんとしても生きる。生きて帰る。生きて帰って娘に会う。
クーパーは歯を食いしばり、どんな絶体絶命の状態でも前進しようと抗う。
クーパー=人類の前進するための生存本能と娘への愛の物語のベクトルがガッチリ一致してドラマをドライブする。

SFなのにもの凄く泥臭いのがよいのだ。地を這いつくばって生きる努力をする。
プリミティブな意味での生存。生存とは何か、生きるとは何か、そのギリギリの縁で何ができるのか?それが作品を通じて問い続けられる。

「2001年宇宙の旅」に血の通った人間は出てこない。登場人物は全て冷え冷えとして人間的ではない。「インターステラー」にはクーパーとマーフィーという父と娘が登場し、これが物語の軸をドライブする。時空を超えて父と娘が再会する場面は、SF映画という括りではなく人間ドラマとしての圧倒的な感動がある。

ノーランは「2001年宇宙の旅」の「人間不在」という弱点を正確に射貫き、70年代的SF世界観にしばられていたSF映画を見事にアップデートした。

PS.人類滅亡を人類自ら解決する系ではアーサー・C・クラーク「太陽系最後の日」がそうだったような気がするが、大昔に読んでストーリーを忘れてしまった。読み直すか。

2014年10月5日日曜日

『ジャージー・ボーイズ』の「君の瞳に恋している」がいかに素晴らしいかについて

■近況
9月の始めに左ふくらはぎが肉離れを起こしたらしく未だに痛みがとれない。
先週ミズノF.O.A.Mのためにトレッドミルで3分ほど走ったら、治りかけていたのが再発してしまった。
薬とか対処のしようがないので何もしないで回復に努めるしかなさそう。
走れるようになるためにはあと3〜4weekかかりそうだ…。
11月29日にフルマラソンの大会を予定してたんだけど準備不足だから無理そうだな。残念。

■ジャージー・ボーイズ

題材には全く惹かれてず(そもそもオールデイズ聞かないし)、これがイーストウッドが監督じゃなければ観に行かないのだが、仕事帰りにちょうどよい時間で見れる作品がこれくらしかなかったので鑑賞。

傑作です。もう完璧ですよ。

マフィアとの絡みや犯罪歴など暗くなりがちな出自を軽妙な編集と音楽でカラっと明るく演出。
余計な描写をすっ飛ばして、ズバっと展開されるモンタージュの演出が軽快なテンポとユーモアを生んでいて実に巧い。
ジョーペシが本人役で絡んできたり、雰囲気のバックボーンにマフィアがいたり、BGMにポップスを絡めるあたりが「グッドフェローズ」な雰囲気がしなくもないが、こちらのほうが人がむやみに人が死なないので全体的に明るい。ミュージカルだから当たり前か。
クリストーファー・ウォーケンも踊るしね。

クライマックスはなんといっても「君の瞳に恋している(Can't take my eyes off you」のシーンにつきる。
このシーンの何が凄いかというと、この曲の特徴でもある転調とドラマがシンクロしているところ。
娘の死の悲しみを静かに歌い上げてからの、転調して曲が盛り上り。曲の転調とヴァリの復活というドラマと曲がシンクロしているんだよ!
これを際立たせるためにオリジナル版の演奏にアレンジがしてあって、歌の入りがピアノの演奏のみの静かな入りにしてある。
※オリジナルは曲の最初から普通にバンドが演奏している。(鑑賞後にオリジナル版とサントラ盤と自分が聞き親しんだBoys Town Gnag版をiTuneでダウンロードして聞き比べて確認)
ドラマを盛り上げるために調整したとしか思えない。
劇中でも深夜にヴァリがボブに電話している台詞の中でもこの転調について言及している。
この曲の転調は本作について大きな意味を持っているのだ。

凄い。凄いよ。
メロディと映像がシンクロするんじゃないんだ。曲の転調とドラマがシンクロしているんだ。
しかも転調が特徴的な曲をここぞというところで使っているんだ。
こんな凄い音楽の使い方した映画があったか?

この微に入り細に入り演出されたこの演奏シーンは本当に素晴らしく、サビの部分で一緒に謳いたくなるし、演奏が終わったあとに劇場で拍手してしまおうかと思うくらい諸手を挙げての大感動。アメリカの劇場なら拍手しているだろうな。ここで。

映画監督って年取ると年相応ののジジイくさい映画をとるんだけどイーストウッドは違うらしい。84歳でこの映画が撮れちゃうんだぜ?
すげーなー。自分もジジイになってもこういう作品作れるのだろうか。

2014年8月25日月曜日

最近読んだ本と映画とランニング

ランニングして相応に脚力がついて健康的である反面、口内炎だらけで内臓のほうの体調は良くない模様。


■ 42.195kmの科学 マラソン「つま先着地」vs「かかと着地」



NHKスペシャル「ミラクルボディ」の取材内容の書籍版。
東アフリカのトップランナーをあらゆる角度から分析ししてみたら…という内容。
一番読みたかったのは「つま先着地」の部分。
やはりアフリカのトップアスリートはほとんどが「つま先着地」だそうでな。

「つま先着地」のほうが「かかと着地」よりも脚への衝撃が少なく、省エネで走ることができるらしい。
マカウという選手は忍者のようなすり足で走るため脚への衝撃が少なく、乳酸が溜まるのが普通の人に較べて圧倒的に少ない。
それゆえとても効率的に走れるのだそうだ。

全然関係ないアベベがオリンピックで裸足で走ったのは用意してた靴が合わないので、仕方なしにコーチが裸足で走ることを薦めたそうだ。
自分はてっきり年がら年中裸足で走っていると思っていたので意外なエピソードだ。
結局靴を履くよりも裸足で走って自己記録更新&金メダル。
後にも先にも裸足で走って金メダルはアベベだけだろうな。本当に伝説だ。

ベアフットランニングに関しては



「BORN TO RUN 走るために生まれた」というバイブル的な本があるのだが、とても読みづらい文体で途中で読むのやめた。
訳が悪いのか、それとも本文からして変な文章なのか。この内容を誰が平易な文で書いてくれないだろうか。

■ファイブフィンガーズ BIKIRA LS

いつも履いているファイブフィンガーズのBIKIRAがへたってきたので、2代目のファイブフィンガーズを購入。
同じモデルのBIKIRAを再度購入しようとしたが在庫がないのでBIKIRA LSにした。
BIKIRA LSにしても自分のサイズ26cmはどこも在庫がなく、ネットを探し回ってやっとこ注文。
ちなみにBIKIRAとは「裸足のアベベ」ことアベベの本名「アベベ・ビキラ」からのとったもの。
ベアフットランニング(裸足)とフォアフットランニング(つま先着地)はアベベの時代からぐるっと一周して、また時代の先端になってきたのか。

早速履いて走ってみた。17km。
先週14km走ってマメができてしまったので、靴擦れパッドを貼り、着地時に足と地面ができるだけ平行になるように丁寧に着地するようにした。つま先着地を意識しすぎるとつま先に負担がかかってマメができてしまうから。
とにかく足先に意識を集中して丁寧に走ったら、さほど足も痛くならずに走れた。
もう少し脚力をつけて20kmくらいを普通に走れるようにしたい。

ファイブフィンガーズとは別に靴底が薄くて軽めのレース用のシューズも買おうかなぁ。
クッション入りのシューズだと踵のクッションが大きいのでどうしても踵着地になってしまうし、適当に走っても脚が痛くならないから脚運びが雑になって余計に脚を痛めるような気がしている。※特にメソッド的な根拠はないが。

■虎よ、虎よ


Amazonが薦めてきたので読んだ。
SFオールタイムベストに時々ランクインする名作とされる作品。

憎悪と暴力をミキサーにかけてSF味をつけた濃厚ラーメン。全てが「勢い」で進む。
単なる復讐劇かと思いきや最後には人類へ大命題を喰らわすトンデモ展開。
いろいろな意味で凄いのだが、「勢い」で進むのでその流れに乗れないと置いてけぼりをくらう。
個人的には荒々しすぎの、猛々しすぎて胃もたれ気味な印象。

■Gのレコンギスタ

富野作品で好きなのは「ファーストガンダム」「イデオン」「ザンボット3」。
個人的な印象でしかないのだが、どの作品もなんか怒っているような緊張感がある。
誰が怒っているかというと富野氏自身のような気がするのだが、既成の流れをぶっ壊すべく刃物を振り回すような狂気というか緊張感がどの作品も溢れているような気がしている。

で「Gのレコンギスタ」だ。
ターンA、キングゲイナーの流れを汲む明るめの基調。
キャラクターは今風デザインで作画も安定して女の子キャラは萌えじゃないけどちゃんとチャーミング。
メカ戦はUCに較べると数段落ちるがソコは重要じゃないから別によし。

お話は…。よくわからない。
少なくとも1話でどこの方向に進むかが明示化されてない。これはダメなんじゃないだろうか。
台詞の中によくわからない独自用語が挟まれるが、それが余計に分からなくしている。
たぶん謎として伏線を張るために意識的に説明しないでいるんだろうけど、それはこの明るい作風とあわないだろう。
わからない未消化感だけたまってストーリーがどこに進んでいるかわからず、感情移入してみれない。

明るいキャラクターと精度の高い作画でそれなりには見れるのだが、自分が富野に求めているものってこいうのじゃないんだよなぁ。

もっとオレらを怒ってほしいのよね。

ネットのインタビューを読むと十分ワカモノに対して怒っているけど,作品は全然怒ってないよ。むしろ媚びてる。

唯一富野らしいと思ったことは主人公が戦闘でもう一人の主人公キャラであるアイーダの仲間を殺してしまうところくらいか。
お話が進めば面白くなるのだろうか。でも最初の3話で面白くないなら掴みには失敗していると思うが。

■トランスフォーマー  ロストエイジ

長い。長いよ。この話しに3時間も使うの?
中華戦で睡眠不足もあいまって寝た。
内容もかなり酷いです。

この作品の評論(?)としては町山智浩氏の話がぶっちぎりに面白いのでリンクを。

町山智浩が語る トランスフォーマー/ロストエイジが映画界に与えた衝撃

映画よりもこっちのまとめサイトのほうが面白いな。

何も期待してなかったとはいえここまで酷いとは思わなかった。でも興行収入はぶっちぎり…。
こんなことならイントウザストーム観ればよかった。

2014年8月17日日曜日

最近読んだ本〜なぜか突然、佐藤優著作を漁る〜

「夏休み、もう終わっちゃうのかなあ」
「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」
※キッズリターン風

ということで夏休みはないけど、やっと土日休めたのでブログ書くなど。

数ヶ月前にメンタルが弱っていたので精神的な栄養を脳に注ぐために本をドカ買いした。
その中流れで前から読もう読もうと思っていた『国家の罠』作者・佐藤優の著作を7冊ほど購入。

流し読みして良さそうな本をちゃんと読んでみた。

■読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門


まあ所謂ガイドブックじゃんといえばそれまでだが、「知性」というか「勉強」に対しする姿勢がハンパない。
何気に現代文の受験参考書が載っているのも面白く、思わず4〜5冊ほど大学受験参考書を改めて買ってしまった。


■日米開戦の真実 



「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」からの流れで読む。
自分の中でカテゴライズしている「戦争反対っていうけど、どうして負けるのが分かっていた太平洋戦争をやらざる得なかったかをちゃんと説明、解釈しよう」という意図の元に書かれている本。

「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」もそうだが、太平洋戦争を語る上で列強と中国、日露戦争、第一世界大戦の歴史を踏まえないと理解できないということを改めて認識。
日露戦争で賠償金がないながらもロシアからようやく利権を獲得した満州をなんでアメリカの横槍で手放さないといけないのか?というのは至極まっとうな理屈ではある。確かにそう考えるとやらざる得ないのも、わからんではない。
この状況で戦争を回避して、東アジアでどのような立ち位置で国家運営をすればよいのかと問われるともの凄く難しいが。
結局アメリカの属国にならざる得なかったんじゃないだろうか。それ今と同じじゃん!という話はあるにせよ。

■国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて



ずーっと前から読もうと思っていてやっと読んだ。
「オレは無実だ。国策捜査なんかしやがってふざけんな!」という獄中記だと思っていたのだが全然違った。

メインは鈴木宗男事件にまつわる取り調べの一部始終になるがこの本が圧倒的に面白いのはソ連崩壊前後のインテリジェンス(特殊情報)をめぐる丁々発止のやりとりについて。
地道に新聞切り抜きをして分析をし、必要な人物にコンタクトをとりさらに人脈を広げてという、本当のスパイってこういう風にやるのか!と目から鱗の描写の数々。クーデーター時にどこの期間よりも先にゴルバチョフの安否情報を掴んでいたとか凄すぎる。
あまり自慢話的な描写は少なく、事実を率直に淡々と書き連ねているだけなのだが、この人(佐藤優)が突出して優秀で外務省でも一目置かれていたことがよくわかる。

取り調べに対しても異常なまでに冷静沈着な対応で検察を困らせる。

以前リクルートの江副氏が書いた国策捜査の本を読んだことがあるが、それとは大違い。
江副氏の本は事後弁護に終始していたが、佐藤氏は自分がなぜ国策捜査の罠にかかったかを含めて冷静に分析している。

圧倒的なボリュームの事実関係の中に、母親想いの死刑囚の印象的なエピソードなどがあって文筆家としても侮れない。※この死刑囚は連合赤軍の坂口弘。

「この本が出てから色々な人に執筆活動を薦められた」と書いてあったが、これをプロが読んだら当然そう思うでしょう。
知性、経験、分析能力と全く文句のつけようがない。本当に凄い人ですよこの人。

久々に凄い本を読んだと思った。


■週刊とりあたまニュース 最強コンビ結成!編



たぶん新刊で買ってそのまま本棚に放置。
数年ぶりに本棚から取り出して読んでみた。
「国家の罠」を読んだ後にコレを読むとテキストの含蓄の深さに唸る。
西原と組み合わせても際立つ文章って凄い。

トレランと血尿

8月3日にトレイルランニング(トレラン)をしに奥日光に行ってきた。
これまで山は登山しかしてこなかったがランニングもやっていることもあり目先を変えて遊び方を変えてみようかと、初めてのトレランをしてみる。
当初は奥多摩の御嶽山に行くつもりだったが、日光にもコースがあると知って日光に変更。
日光は子供の頃から何度も行っていてとても好きな場所であることと、夏でも涼しく、良い温泉があることが理由。

始発で地元の駅を出て東武線の乗り継いで東武日光駅に8時頃到着。さらにバスで湯元温泉まで。
コースは湯元温泉-刈込湖-切込湖-涸湖-山王峠-光徳牧場- 湯滝-湯元温泉の14kmくらいのコース。

■湯元温泉-金精峠-小峠
湯元温泉の源泉から登山道に入るがいきなりの急登。ペースが分からずに飛ばしたら息が上がってしまい序盤からペースを崩す。
金精峠からペースを落として息を整えていたら割と普通に走れるようになった。

■小峠-刈込湖
下り基調で快適に走れる。ハイキングの人を何人か追い越したが人は少ない。
あっという間に刈込湖に到着。

■刈込湖
とても美しい湖。日光にこんなに美しい湖があったなんて知らなかった。
静かで風も爽やか。いい感じに休める湖畔があって、本当に素晴らしい。
ここでビール飲みながらランチするのも悪くない。
時間があれば1時間くらいぼけーっとしたいくらいに良い場所だったがトレランしにきたので10分ほど休んで走り始める。



■刈込湖-切込湖-涸湖
細かいアップダウンはあるもののほぼ平坦な道。軽快に走れる。
ただ森の中なのであまり爽快感はない。
湖の風景が素晴らしいがかっ飛ばしてしまうので味わう暇がない。

■涸湖-山王峠
箱庭のような高原が広がる。ここの風景も素晴らしい。
ここで中学生の林間学校の集団にぶつかり走れなくなる。
涸湖の休憩スペースでこの集団を追い越して山王峠の登りに。
山王峠の登りも急だが、歩いているなら大した問題ではない。
割とさくっと峠を越える。



■山王峠-光徳牧場
山王峠の開けたベンチで休憩。
光徳牧場へは完全な下り基調。凄い勢いで駆けて降りていくがこれが正しい走り方なのかよくわからず。
結構ドタドタとショックを吸収せずに走っているのだがこれでいいのだろうか?
このショックは脚に確実にダメージを与えると思うのだが…。
ここでのショックは脚でなくて別のところに出ることになる。



■光徳牧場-戦場ヶ原
光徳牧場で休憩。目的のアイスクリームを食べる。
光徳沼から逆川の横の登山道を走る。
光徳沼も逆川の渓流も美しく爽やか。日光の自然の素晴らしさを実感できる。



■戦場ヶ原-湯滝
この辺でガクっとペースダウン。また戦場ヶ原は木道なので人がいると走れない。
ここの区間は殆ど歩いている。
風景は相変わらず素晴らしい。もうどこ行っても綺麗だよ日光。


■湯滝
湯滝に着く頃には脚がガクガクに。
ここで地図をちゃんと確認せずに適当に進んだばかりに逆方向のハイキングコースを歩いてしまい、周回コースをへてまた湯滝に戻ることに…。初めての道間違いで動揺したが、ハイキングコース程度なのでダメージは30分程度の行程で済んだ。
道をちゃんと確認した後に、湯滝の右につけられた長い階段を進む。
ここの階段が結構辛い(滝を登っているんだからそりゃそうなんだが)



■湯滝-湯元温泉
湯の湖が見えればあとはクールダウンというか流し状態。
ハイキングしている人が多いのでここも殆ど歩いた。

初めて走ってみた感想。
当たり前だが同距離ならばロードと比べものにならないくらいハードでしんどい。
「走る」ということにおいて同じだが似て非なるもの。同じ自動車レースでもF1とパリダカくらい違う。
このハードは走りを70kmとか100マイル(160km)とか果ては日本海から太平洋とか、トレランの大会は常軌を逸している。
フルマラソンはなんとか完走できそうな気がするがハセツネ70km完走も自分には無理だ。

しかし登山とは別のアプローチで山を楽しめるのはいいことだと思う。
今回のコースは登山をしていたら、「こんなのハイキングコースじゃん」と選択肢にならないが、トレランという機会を得てこのような美しいコースと出会えたことは良いことだ。
また装備を圧倒的に軽量化することで移動のスピードが上がることを実感できたこともよかった。
トレランじゃなくても装備を思い切って軽量化し、その分スピードアップして登山するのもありなのではと考えた。

湯元温泉の日帰り温泉につかり、バスで帰路につく。
が、大渋滞で15時に湯元温泉を出発し東武日光駅に到着したのが17時半…。

東武日光駅で何気にトイレに行きお小水をすると…。

ワイン色の尿が…。こ、これは血尿???

また体の一部が損傷したのか…と、もの凄く落ち込む。
右目は人口水晶体だし、脳の中にはチタンのクリップが埋まっているし、これ以上躰がぶっ壊れるのは勘弁して欲しいのですが。

後日で病院に行って調べてもらった。
エコーでみたが膀胱も腎臓も問題なし。癌とかではない。
尿にタンパクも赤血球もなし。よって腎機能も問題なし。

ではなんで血尿が?
激しい運動(強烈に体に振動をかける)をすると腎臓が上下に振れて出血することがあるそうだ。
出血はするが健康には特に影響ないとのこと。よかった。
お医者さんは「腎臓の鼻血みたいなものです」といっていた。

ググるとマラソンで血尿を出している人のブログとかが結構見つかる。
よくある症状らしい。

ということで血尿の件は杞憂に終わった。

また来月にあたりに日帰りにでどこかに行こうかな。

2014年7月21日月曜日

トレイルランニングを始めようかと


突然だがトレイルランニング(トレラン)をやってみようかと思い立つ。
でもまだ走ってない。



きっかけは書店で平積みになっていたヤマケイのトレランの本。
前から気にはなっていたが、最小限の装備で走るので電車移動の自分には向かないのではと考えていたが、会社帰りのランニングでは5〜6kgのペイロードを背負っているのでそれを考えたら、トレラン以上登山以下の装備で走れば良いだけなのではないか、と考え直した。

また山登りのバリエーションが増えるかもしれないとも考えた。
北アルプスを縦走とかしてしまうと、低山だと物足りなくなってしまうが、トレランであれば低山でも楽しめる。
トレランの場合はむしろ低山のほうが爽快に走れて楽しいだろう。

自分のロードのお気に入りのコースに荒川河川敷がある。
河川敷はそれなりに緑も多く、川風が気持ちいい。
これが自然が多く緑が濃い山道だったらさぞかし気持ちいいだろう。
歩いて気持ちいいんだから、走ったらもっと気持ちいいに違いない。

ということでfbで「トレランやりたいけどコースわからん」と呟いたら何人かにアドバイスをもらった。
筋金入りの人からのアドバイスもあったが、自分はまだ初心者なので低山でいい。

コースはいろいろ調べて御嶽山-金比羅尾根にしようと決めたのだが「全国トレランコースガイド」という本を読んだら日光にもコースがあることを知る。


日光の地図を見て「この登山道は走れそうなんだけどどうなんだろう?」と思っていたそのままズバリのコース。
日光は温泉もあるし、標高が高く涼しく、何度も旅行で行っている好きな場所なので始めて走るコースは日光に決定。


装備類はヘッドランプ、エイドキット、レインウェア、ウインドブレイカー、グローブ、サングラス、ハイドレーション、ドライレイヤーなど、ほぼほぼ登山道具を流用できるので、シャツとランニング用ソックスとキャップなどを数点のみ新規に購入。
シューズはトレラン用ではないがTNFのGore-Texのローカットを所持しているのでそれを流用。
ザックは普段通勤で使っているドイターのヤツをとりあえず使う。トレラン用のザックだと着替えとか容量的に入らないし。
トレランを頻繁にやるようになったら専用のザックの購入を検討しよう。ザックの前にシューズか。

コースも決めたし装備も揃えたので、天気が回復しそうな連休最後の日に行こうとしていたのだが…。

ランニングで足首を痛めてしまった。
調子が良いのでいい気になって20km走り、次の日にまた走っていたら5km走って痛くなった。
先週は突然爪の古傷が化膿して病院に行くハメになったりして怪我が多いな。

ググってみたら腓骨筋腱炎らしい。理由はオーバーユース。
休養すれば問題なく直るらしいが、折角筋力がついてきて気持ち良く走れるようになってきたのでここで休むのは悔しい。

歩くのは全く問題ないのでトレランやらずに普通に日帰りで登山かハイキングでもするか…。
始めて走るトレランはいつになることやら。

「増田さん、そもそもトレランとか行く暇あるんですか?」とコースを教えてくれた知人に言われた。
行くよ。行く,行く。仕事はまあ忙しいけどさ。なんとか時間をつくって行きます。

2014年7月14日月曜日

最近観た映画とランニング

※オール・ユー・ニード・イズ・キルのネタバレを含みます。


■ランニング
習慣化するために雨が降らない限りは何が何でも毎日走るようにしてみた。
終電で帰れないときはタクシーで家の手前数kmの適当なところで降りて走った。深夜の1時とかに。アタマおかしい。
2週間続けて走ったら、やっと脚が動くようになってきた。この調子で少しづつ距離を延ばしていこう。
今は夏なので一気に無理なペースで走ったりすると熱中症になるので、ペースアップは抑えて徐々に走行距離を延ばす。
すでに夏の時期にランニングで2度ほど熱中症になったことがあるので、長距離を走る場合は小まめに水分補給をして、体温を下げるために適宜小休止を入れて涼むようにして走っている。
休まずに長距離を走るのは秋以降になるまでやらない。マジで熱中症でぶっ倒れる。
秋になるまではペースアップせずに脚力のベースを鍛えることを専念する。あとはダイエット。


■オール・ユー・ニード・イズ・キル(劇場)
よくあるループものかと思いきやゲーム的エッセンスを取り入れて新鮮味のある展開に。
「死ぬと最初から再開」というのはゲームの構造そものものなんだが、話の展開もその通りに。
死なないようにするために、敵の動きや人の動きを徹底的に憶えて先にすすむ。まさに「憶えゲー」
ハマリ状態になると「この状態で試してない手は○○だ」とか丸っきりアドベンチャーゲーム。
相棒のヒロインはハマリと判断すると「リセットよ」と言って主人公を銃でぶち殺す。
何度も何度もダメだと分かると速効ぶち殺す。
あまりに早く判断するモノだから「ちょっと待て」とか主人公が言い出す始末。
このリセットのテンポが素晴らしくて、途中から爽快感さえでてくる。
惜しいのは最後の展開がイマイチ判然としないのと、ビジュアルがプライベートライアンとスターシップ・トゥルーパーズから進化してないこと。

■ワールド・ウォーZ(WOWOW録画)
思っていたほどにはトホホ映画ではなく、ストーリー自体は悪くない。
エルサレムの壁の描写とかSF的な引きもあるんだが、回収せずに全力でスルー。なんで?
まあブラピ扮する主人公の無敵ぶり(死にそうにない感じ)があまりにご都合主義すぎる。

■トロールハンター(WOWOW録画)
モキュメンタリーとしての「らしさ」があまりに希薄で演出された映画のようにしか見えない。
クローバーフィールドのほうが圧倒的に上。

■仁義なき戦い 頂上決戦(WOWOW録画)
1作目にあった異常なまでの命の軽さ加減、命のやりとり感、いつ死んでもおかしくない緊張感は、戦後直後の空気を反映したものだったと思うが、時代が高度成長期に入りそのキリキリした緊張感と死の臭いはなくなった。
やはり「誰が死ぬんだろう」という切迫感がないと観ていてつまらない。

■真夏の方程式(地上波放映)
安定の東野圭吾原作。しかしTVドラマの域を脱しない。ドラマでいいじゃん的な。
東後圭吾原作映画は原作におんぶにだっこ過ぎる。もっと映画として組み立てることを考えろ。
まあコレは原作からしてフツーの出来なので仕方ないけど。

■レッドライト(WOWOW録画)
みるんじゃなかった…。デニーロもシガニーウィーバーもこんなに映画出るなよ。
真面目な謎解きがあるかと思いきやどうでもいいオチじゃないか。

■レミーのおいしいレストラン(地上波放映)
安定のピクサー印。面白くないわけがない。
一番美味いものがアレというのは「美味しんぼ」を含めて世界共通言語なんだろうか。

2014年6月29日日曜日

「走ることについて語るときに僕の語ること」を読む



村上春樹の小説はどうにも性に合わなくて読まないのだが、エッセイなどは文章のリズムが秀逸なので時々読む。
Amazonがなにげに自分にオススメしてきたので購入して読んでみた。
※文庫版があったのか…。間違えてハードカバー版を買ってしまった。今リンク生成して気づいた。ぐぬぬ。


改めてフルマラソンを走ろうと思った。
ちゃんと走り込みをしようと思った。

この本は「走ることは楽しいですよ。みんな走りましょう」的なことは書いてない。
しかし自分が走ることで感じている様々な事が文章として結晶化されていて、何故自分が走っていたのか、快調に走り続けていたときの感覚を思い出した。

習慣的に走ると言うことは自分の躰との対話になる。

「今日は20km走ってみよう。ん?12kmですでに体重いな、最近仕事で疲れていたからかな?」

とか。

この本は同じような感覚で綴られている。「あの時はこうなってマズかったから、次はこうした」「○○やってもよくならなくて、こうしたら上手くいった」
常に調整を加えながら少しづつ自分の高みを目指す。
アスリートのような暑苦しいストイックさではなく、静かでクールなストイックさ。文化系的なストイックさとでもいうのだろうか。

ランニングしてない人に「そんなに長距離走って何が楽しいですか?」とよく聞かれるが、自分がランニングしている理由は以下の通り。

①メンタルヘルスの維持
継続的に走っていると落ち込むことがない。あまりクヨクヨ悩まない。
そして頭がスッキリする。
②登山をするための体力維持
テント装備約15kgを担いで1日で上高地から槍ヶ岳まで歩けるようにするため。
③少しづつ距離を延ばしたり、タイムが縮まるが楽しい
仕事でPDCAサイクルを廻すのと同じ。Nike+で記録を見るのも楽しい。

「走る」こと自体が楽しいの?と言われると別に走ることが楽しいわけではないと思う。ただ昔から体力だけで運動神経を問わないスポーツ(走るだけとか水泳)は得意なので性に合っているとは思う。膝とか痛めたことないし。

クランチが祟って体調を崩していて、体長調整のためにランキングを再開していたのだが、これを読んで改めてフルマラソンを完走するためにちゃんと走ってみようと思った。

ランニングをしている人は是非読んで欲しい。
自分がランニングで感じていることが次々と整理されて気持ちいい。

ランニング本でもう一つオススメなのがこちら。

 

この本は「トレーニングは負荷をかけないとダメ」という激烈にシンプルなことをわかりやすく解説してくれる。
「フルマラソンは○○で楽に走れる」的なガイドブックが多いなか、本質なことをズバッと書いてあって目から鱗。
さすがメダリストを育てたコーチは違うね!と思わせる。

負荷をかけないと成長しないというのは、当たり前なんだがいろいろ考えさせられる話だ。

2014年6月16日月曜日

観た映画と読んだ本


弱っている脳味噌に栄養を与えようとドカドカと本を買い込むなど。

■アクトオブキリング
インドネシア右派勢力による100万人規模の虐殺事件の当事者にその当時の事件の模様を演じさせるという凄まじいドキュメンタリー。
虐殺の加害者が虐殺方法やレイプについて嬉々として語っているのが正気の沙汰ではないのだが、これが何の罪のも問われず、問われないどころかTVに出演してその時の模様を語っちゃうとか、完全に狂っているいうか、本当にインドネシアは現代国家として機能しているんだろうか?と恐怖のどん底に突き落とされる。

「あれは戦争だったんだ。だから犯罪じゃない。現にオレは捕まってないし」という虐殺者がいるのだが、確かに戦争だったら何千人と殺してもいいのかもしれない。戦争に勝ったならば戦争犯罪にも問われない。それどころか英雄あつかい。

自分は「人はなぜ虐殺するのか?」に対する回答を求めてホロコーストやルワンダのドキュメンタリーや本を読んだりするのだが答えはない。この映画も「人はなぜ虐殺するのか?」に答えを出さない。ただ虐殺があったことだけを提示するのみで答えはない。

「人はなぜ虐殺するのか?」にSF的な仕掛けをもって回答した『虐殺器官』はやっぱりすごいよねと思う。

この手のドキュメンタリーであれば『ゆきゆきて神軍』のほうが気が狂っている度の尋常じゃなさ加減で優れている。
この映画に出てくる登場人物のほうが圧倒的な数で人を殺しているハズなのに…。

■春を背負って
木村大作はこんな人情話なんか撮ってないで『孤高の人』を映画化しろや、と思っていたら、『孤高の人』のロケが現実的に不可能ってことになってこの企画になったそうな。うむー。やはり冬の北鎌尾根でロケをするのはどう考えても無理だよなぁ。
下記リンクに書いてあった…。

http://www.haruseotte.jp/director.html 

立山のロケは本当に素晴らしい。
雪の剱がかっけー。
鹿島槍から登る朝日綺麗。
ああ、また行きたい。今度は残雪期に行きたい。

でも山小屋の内部がセット臭いなぁ。山小屋あんなに広くないし、そもそも本当の大汝休憩所はもっとショボイぞ。
山小屋の内部もロケでやって欲しかったなぁ。無理か。

蒼井優はこの映画のためにモンチッチカットにしたようだが、可愛い演技しすぎ。
他の演者が比較的ナチュラルな演技なのに蒼井優だけ全力で笑顔を振りまいていて気持ち悪い。やり過ぎだ。

あと演者全員モンベル着ているのはどうかと思う。
そりゃタイアップしているのはわかるけどさ。
タイアップしているであろうイモトの登山部だってそれなりに色々なブランド着ているのにモンベル一択というのはどうにもリアリティなさすぎ。TNFとかホグロフスとか適当に散らせ。

ロケが良いのでそれなりに楽しめた。まあ山好きじゃない人には何も刺さらないだろうけど。


■沈黙の艦隊とジパング
何気なしに沈黙の艦隊を全巻読みたくなってので読み直した。
ジパングは最初しか読んでなかったのでこれも全巻買って読んだ。

感想。
突き詰めるとどっちも同じ話。
海と船と核爆弾の話。
タカ派の海の男とハト派の海の男がケンカして、最後にタカ派がハト派に未来を託して終わる。

ジパングはもう少し時代背景の分析に深みがあるかと思ったが、自分的にどう処理するのかと興味をもっていた石原莞爾とか満州の話は放っておかれて終わってしまった。

いやー、あれでは講和には持ち込めないと思うよ。
満州と中国の処理を適当にして終わっちゃうのはどうなんでしょうか。
現実問題として再度ハルノートを全面的に受け入れるとか無理だと思うんだが。最後の部分がツメアマな気がする。
やっぱり海の漫画だからなんだろうか。うーん。


■それでも、日本人は「戦争」を選んだ

ジパングを読んで改めて太平洋戦争の起因とその当時の状況を勉強し直そうとして購入。
ついでに山川の歴史教科書も買い込んでこの辺の歴史を整理し直し。

日清戦争から太平洋戦争までの「どうして戦争が必要だったか?」が分かりやすく纏まっている。良書。
ただ太平洋戦争の部分は説明が少なくてこれだけでは理解できない。

これを読んで分かることはいつの時代も「中国」とどうやり合うか?がテーマなんだと。
それは現代でも方向性は違えど同じなんだと思った。

2014年5月19日月曜日

ファイナルファンタジーアギト サービスインしました。


区切り目なので書いておこうかと。

ファイナルファンタジーアギトが5月15日にサービスインしました。

http://www.jp.square-enix.com/ff-agito/#story

守秘義務があるので公開されている情報の範囲でご紹介を。
※スタッフロールはゲームで閲覧できるので。

スクウェア・エニックス社と弊社・たゆたうで共同開発しました。
私は開発側のディレクターとして参加しました。ディレクションとバトル以外の仕様策定、設計を担当しています。

このゲーム制作にまつわる「思い」の部分を書こうと思い、途中まで書いたけど、よくよく考えたらそういうのはスクエニさんを通さないとマズイと思ってやめました。

まずは一人でも多くのお客様に遊んでもらえることを願っています。

2014年5月5日月曜日

最近のいろいろ

■GW

近年GWはちゃんと暦通り休んでいて毎年山登りをしていたが、今年は1日だけ休んで仕事をした。
白馬の唐松岳に登ろうとチケットをまで予約していたんだけどしようがない。
天気が抜群によかったのが余計に癪にさわったけど。
休んだ1日はカミさんと一緒に焼き肉を食べ、寝だめをした。

■機動戦士ガンダムTHE ORIGIN

自称ガンオタにもかかわらず読んでませんでした。
アニメの予告編もあがってきたのでヤフオクで全巻購入して読んでみた。

安彦良和の絵がもうもの凄く上手い。
女性キャラの線の柔らかさとかハンパない。セイラ、マチルダ、ハモンとかの美形キャラが無茶苦茶きれい。
モビルスーツもカッコイイ。
ガンダムもザクもパースが素晴らしく、ちゃんと巨大感がある。

話は基本ファーストの通りだが、地理的な整合性や進行の合理性をとっていくつかのエピソードの時系列が整理されている。
この変の無理矢理整合性つけている感はヤマトの新作やスターウォーズのプリクエルのようで、ご都合主義的な側面も。

特にシャアは歴史の裏で活躍しすぎ。
ほとんど神童というか天才レベルの人物に描かれているのに、最後の対アムロ戦で急にキャラが矮小化するのは整合性がとれてない気がする。

安彦良和的に納得できなかったという水陸両用モビルスーツ(ジオンは全部ザクでいいじゃないかと思っていたらしい)は、ジャブロー侵攻用とか試作タイプを使い回しとか、イロイロ理由をつけて全部登場させている。アッザムリーダーやザクレロまでちゃんと出てくるし。

とはいえ、いろいろなレベルでコンテンツ的な劣化が否めないファーストを此処でリニューアルにするという意味では良い出来だと思う。

ユニコーンと同等レベルで映像化されれば、さらにあと30年続けられるコンテンツになるんじゃないだろうか。
もはや古典だけども。

■アメイジングスパイダーマン2

仕事帰りにふと思い立ってレイトショーでみる。

なんだろう、このイマイチ感は。

ライミ版は童貞がルサンチマンをこじらせたところからの、跳躍と解放という分かりやすい快感構造だったんだけど、リア充なんだもん、アメイジングのピーター。今にして思えば完璧なグエィンよりもビッチなMJのキャラほうがその構造を補強するんだよな。

ラストで少し救われるけど、ラスト前のあのエピソードもなぁ。まあ原作通りなんだけど。
アメコミでこういうシリアスな展開するのやめようよ。
オマエら「ダークナイト」の影響を受けすぎ。

スーパーマンもロボコップも悩むなよ。
君たちは悩まないからヒーローなんだろ??
あと重要キャラを安易に殺すな。

「ダークナイト」はヒースレジャー・ジョーカーなど監督も想定してないところで色々なピースがあり得ないタイミングでピタリとハマったまぐれ当たりの作品なので。リアルとか主人公が悩むとかマネすんな。

キャプテンアメリカかアナ雪観ればよかった…。

2014年4月13日日曜日

「アデル、ブルーは熱い色」と「タンポポ」。毎日ジョギング。


パトレイバーと「アデル、ブルーは熱い色」を観ようと出かけたら、いつの間にかバルト9がスケジュールを変えてやがってハシゴができないことが判明。
「アデル、ブルーは熱い色」だけ観ることにする。
「パトレイバー」の他にも「アクト・オブ・キリング」とか「キャプテンアメリカ」とかも観たいのだが時間がない。アナ雪は時間がないからたぶん観ないな。
帰りにメガネを修理して、神田で靴を買って休日の一日終了。

※「アデル、ブルーは熱い色」のネタバレがあります。

■ジョギング

ウチの社長に「疲れているのはわかるけど、判断力にキレがない。走ってないからじゃないの?」と言われる。
疲れる→疲れているし、休みもないし、時間がないから走らない→余計疲れて頭ぼんやりの悪循環なのはとっくのとうに自己分析済み。

ということで、試しに「どんなに疲れていて走る気がなくても必ず走って帰る。ただし3km程度の短い距離で」というタスクを自らに課してとりくんでみる。

乗り換え駅を寝過ごしてしまうくらい疲労困憊の状態でも無理矢理走って帰ってみた。
走り始めのイヤイヤ感はハンパないが3km程度ならば走れないことはない。

結果。
睡眠時間が少ないのは相変わらずなので朝起きてもずっと眠いのだが、頭はスッキリしてよい感じになる。
頭のキレも少し戻ってきた。

ということでしばらく続けてみる。
ちなみにダイエットには全く効かない。2週間やってみたが全然体重減らない。

■アデル、ブルーは熱い色(全力でネタバレ)

第66回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作なんだが、審査員長スピルバーグの計らいで主演の二人にもパルムドールが送られたという話を聞いてみることにした。
スピルバーグが認めちゃう、おフランス製のレズビアンラブストーリーなんだぜ?観ないわけにいかないだろ。
あとラブシーンが凄い!という話を聞いて。(コッチが主目的か)

(以下、全力でネタバレ)

ラブシーン長い。
そしてAV真っ青なやりまくり描写。普通の女優がココまでやるんですか?ってぐらい。
確かにこれはすごい。けどこの映画の本当にエロいシーンはココでない。
レアセドゥーはクールビューティーなお顔に似合わない立派な巨乳でちょっと違和感。

レアセドゥーの短髪は役柄的なこともあるし、相応に似合っているのだが、個人的にはミッションポッシブル・ゴーストプロトコルのアサシン役のほうがいい。

ラブシーンと同じくらいに頻繁に意図的によく描写されるのが食事のシーン。
メシを喰いながら哲学談義をしたりエロ話したり。
そして牡蠣も喰う。牡蠣ですよ。牡蠣。生牡蠣。
恋愛映画に牡蠣。官能映画に牡蠣。

一瞬マジかよ?と思ったら本気だったw すげー。

牡蠣といえば「タンポポ」の洞口依子ですが。
「タンポポ」は「食欲と性欲は同一線上にある」ということを描いているという点で、自分がもの凄く評価している映画。
この監督もその点を心得ている模様。
後でインタビューをググったら意図的にやっていたそうだ。さすがです。

この映画のクライマックスはドコかとえば別れ話のカフェのシーン。
抑圧された欲情が徐々に露わになっていくところ。
静な始まる会話が微妙な熱を帯び始めて、その視線がお互いを再度求めあう感じが画面からヒシヒシと伝わってくる。

そして感極まって指を舐めはじめるのだ。
このシーンが最高にエロい。
欲しくて欲しくて堪らないけどどうにも届かないという切ない心情と直情的な性欲表現があいまってトンデモないことになってます。

しまいにはカフェなのに相手のてを自分の股間に引き寄せて股ぐらを広げたりとかして、すごいことになっちゃうのです。ぎゃー。

最後にアデルがエマの展覧会を訪ねるシーンも素晴らしい。
自分ではケリをつけたつもりなのにざわざわする感じを台詞ではなく絶妙な視線と表情の演技だけで表現する。
なんでもないシーンなのにもの凄い緊張感がありドラマがある。
独特な空気感が本当に素晴らしい。

まあスピルバーグが評価するのも頷けますね。
日ごろの疲れもあって何度も寝落ちしそうになったが、なんとか3時間もった。

2014年3月31日月曜日

LIFE!とキルラキルと伊藤計劃

連絡をもらう人から「お忙しいようですが」と枕詞がついていて、どーしたものかなぁと思う今日この頃。
仕事のことは書けないので、全力で仕事とは全く関係ないことを書く。

■LIFE!

予告編がイイ感じだったので『LIFE!』を観た。

素材はいいし、悪くはないのだが、惜しい…。
日常生活を飛び出した大自然の雄大は風景は本当に素晴らしいし、観ているだけでまた山に登りに行きたくなったのだが、そこに踏み出す顛末の流れのテンポが悪い。
もっとトントン拍子というか、あれよあれよという間にトンでもないところまで来てしまいました感が欲しいなぁ。

ショーン・ペンの存在感が素晴らしい。出てくるだけで普通の人じゃない。


あと、さすがに5000Mを超すヒマラヤの高地で普通の携帯電話は通じないと思うよ。

山登り行きたいけど、今の仕事の調子じゃ当分山登りは無理そうだなぁ。
北アルプスを一週間くらいかけてじっくり歩きたいな。

■キルラキル

アニメどころかほとんどTV見ない生活になっているなか、今期ではちゃん全話見たアニメ。

面白かった。

毎回全力で無駄の一切ない展開は、グダグダ進行のダレダレシーンばかりで尺をかせぐアニメが多い昨今、出色の出来だと思う。

最初はキューティーハニーとスケバン刑事?と思っていたら、いつもの大風呂敷70年代早川SFぽい感じのガイナックス節になった。

原初生命繊維は、「幼年期の終わり」とガメラ2のレギオンのミックスネタ?
エヴァンゲリオンもそうだけど、なんで最後は「みんな一つになろうぜ!」対「いや!オレはオレなんだ!」というネタになるのだろうか。

みんな「幼年期の終わり」好きなのかなぁ。

「進化」が生物として良きモノ、上級ステージ(超能力使えたり、意識集合体になったり)という考えて方は60-70年代ぽいSFの流れだと思うのだが、これはこれでSFとしてはアリなんだけど、正直もう古い感じが否めない。※キルラキルが面白くないということではなく。

「虐殺器官」を読んだときに、新しいなと思ったのがこういう良きモノへの「進化」ではなく、ダーウィンの進化論、つまり自然淘汰の基本に準じたところからのSF的センスオブワンダーがあったところだと思っている。。
「ハーモニー」も少しそいうところがあるか。

「伊藤計劃以後」ってコトには何も興味がないが、自分が伊藤計劃が面白いなと思ったのは進化論を上手くSF的に落としているところなんだよねー。

「虐殺器官」と「ハーモニー」がアニメ化されるということなのでとても期待している。

2014年3月23日日曜日

ロボコップについて語る(87年版も14年版も全力でネタバレ)



ロボコップは千葉大の合否発表の帰りに観た。※もちろん落ちたわけだが。
千葉京成だったか京成ウエストだったか忘れたが今はもうない映画館。狭い映画館だったのを記憶している。

ロボコップは大好きな映画の一つだ。
高校生から大学生の多感な時期にみたものあいまって繰り返し繰り返しみている。たぶん30回くらいは観ているんじゃないだろうか。

新作の黒ロボコップ(2014版)を観るために改めてBDを買い直して観て直した。
現在発売されているBD版はグロカットが追加されたディレクターズカット版。

もう繰り返し見ているので新たな発見みたいなのはないが、何度見ても文句なしに面白い。
時代を超えた傑作であることに間違いない。
ロボコップの素晴らしさを語る。黒ロボの感想はチョロっと。

■バイオレンス

ロボコップを語る上で絶対に欠かせない要素であり、誰しもが語る要素。
マーフィーの殺害シーンは久々に見たら、結構グロくてびびった。
右手は吹き飛ぶシーンは公開版でもあったが、腕が切断されるシーンは公開版ではカットされているがコレがグロ。全くもって容赦ない。
ED209のマシンガンで社員がミンチになるシーンの、肝心のミンチカットはディレクターズカット版でもカットされている。
「おい救急車呼べ」の台詞がブラック過ぎて笑った。

■ED209

影の主役。オムニ社の軍事ロボット。
フィルティペットによるストップモーションアニメは、ストップモーションアニメとしても映画史上に残るレベルの素晴らしい動き。
今のCG全盛の映画に較べれば全然動いてないし、カットも短いが強く印象に残る。
動きにメリハリがあり、動きがキャラクターとして昇華している。
間違って人を殺してしまう凶悪さと、階段を降りれなくて躊躇する愛嬌とが相まってキャラとして立っている。
対ロボコップ戦のビル内部でミサイルをぶっ放しての戦いは今見ても最高に燃える1戦。
個人的に大好きなロボで2〜3万するボイス付き(You are arrestedとしゃべる)フィギアが欲しいのだがさすがに無駄遣いなので我慢している。

■リズムとテンポ

あまり語られてないが編集が素晴らしく、無駄のない気持ちの良いテンポで場面が進む。
なんとアカデミー賞の編集賞にもノミネートされている!(さすにがこの作品が受賞はしないけど)。
秀逸なのはガソリンスタンドでのギャング一味の逮捕シーンからのシーケンス。
ギャングの「オマエ、あのときの警官か?」の台詞から、ほとんど説明なしの画だけで、ロボコップが自分自身が何者であったかを知るのを一気に見せる。
場面転換とカットの切り方が非常に計算されていて素晴らしい。
最近のハリウッド映画は演出をスピードアップさせるために短いカットをつなぎすぎて何が起こっているか分からないことあるが、この映画にそれはない。
見せるべきカットはしっかり見せて(ただし長くない)、必要な動きだけで場面を構成している。

あとは主観視点のロボコップ制作シーケンスも素晴らしい。

■リアルだと思わせて確信的なバカ映画

ヴァーホーベンは脚本を受け取るなり読まずにゴミ箱に捨てたそうだが、「ロボコップ」という題を聞いたら誰がどう考えても子供向けのバカ映画。
ヴァーホーベンも真面目な話にしようなんてことは一切考えてない。
マーフィーの殺害シーンからロボコップ誕生、ロボコップの活躍にいたるシーケンスに一切の迷いがない。
家族はどうなっているのとか?マーフィーの意識はとかそういう面倒くさい描写は全部すっ飛ばしている。
とにかく面白くさせることに一直線。
ただしバイオレンスとブラックなユーモアと80年題の政治風刺や資本主義批判などの要素をカオスのごとくぶち込んだ故に、マンガ的な展開なのに稚拙な感じが全くしない。

ロボコップが凄いのはストーリー的な中身は単純なのに、映画全体としてもの凄く印象に残る映画だということだ。内容はバカ映画なのに。

2014年版黒ロボコップは全体として悪くはない。それなりには楽しめる。
けど真面目に描きすぎている。
ロボコップは真面目に描写しちゃだめなのだ。
いいんだよ。バカ映画で。

ヴァーホーベン版が素晴らしかったのはパッケージとしてはバカ映画とヴァーホーベンのイカレた作家性が絶妙のバランスで成立していたというとなのだ。

黒ロボはオリジナルをちゃんとリスペクトしていて、オリジナル好きにはニヤリとさせる描写はあって悪くはない。
生体部分がむき出しになった映像だけはオリジナルよりも壮絶な絶望感があってよかったが、アレを見たら普通の人は気が狂って自殺するか研究員を皆殺しにすると思うが。※ロボコップ2の描写と同じ。

2014年3月5日水曜日

今冬は終わりました。

2月があっという間に終わった。冬が終わった…。
無茶苦茶仕事したような気がするが何したかさっぱり憶えていない。
歳のせいか体力も気力も落ちてきて、いろいろとダメだなと思った。

■お休み

休みなしの突貫作業を続けてきたが一つのマイルストーンが終わったので平日だけどお休み。


疲労が蓄積しているのでお昼まで昏睡したかのように眠る。

体を動かした方がいいかと思い、西新井まで散歩。本当は走りたかったが明らかに体力が落ちている&体調不良(でかい口内炎ができているのに治らない)なのでヤメタ。

北千住で回転寿司でビールをつまみながら寿司を喰い、銀座で『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を観る。

■『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
3時間もあるのかよ!2時間程度の映画だと思って油断してた…。

もの凄くぶっちゃけていうと株屋版『グッドフェローズ』です。
身も蓋もない言い方ですが。話の流れがモロにそうなので。

ディカプーは楽しそうに演じていてとても良い。
ゲッコー(byウォール街)の「greed is good」的な名台詞があれば決まったんだろうけど、そいうのはない。

妻役のマーゴット・ロビーが無茶苦茶キレイ。この人これから引っ張りだこだろう。

マシューマコノヒーが今回も美味しいところを1人でかっさらう。
「オレは精神を安定させるために一日二回マスをかく」と言い切って説得力があるのが笑える。
オイラも倣って実践しようかな(嘘)。

父親役が「味はあるけど演技が荒削りだなぁ、見たことないけど誰だコイツ?」と思っていたら、監督のロブライナーだった(スタンド・バイ・ミーや恋人たちの時間の監督)。この人役者もやるの??

「ミセスロビンソン」のあのタイミングで流すのが秀逸。曲のセレクトがさえている。
『グッドフェローズ』の「レイラ」なみのヒット。
そういう意味でも凄く『グッドフェローズ』な感じ。まあこっちのほうがコメディとエロ度が高いけど。

すげー傑作でもないけど、相応には楽しめた。

■ビットコイン

マウントゴックスの件よりも「絶対に改ざんされないアルゴリズム」のほうが気になっている。
おおよそのアルゴリズムはどっかのページで理解したけど、厳密なアルゴリズムを勉強したい。

けどそんな時間ねー。

P2Pの決済システムってある意味理想郷的な考えて面白いけども。
ただウォレットをなくすと、データー的にも消失してしまうのでは昨今のCloud的なものを普通に使っている身としては使いづらいと思う。ここは激しく実用性がない気が。

■ショーガクセー イズ デッド

http://www.youtube.com/watch?v=dFi5YjDRO_U

ウゴウゴルーガが職場で話題にあがっていて思い出した。
当時エンディング曲がお気に入りでCDを買って繰り返し聞いていた。
購入したCDはとっくのとうに紛失しているので、Amazonで中古を買い直した。

エラくなんかなりたくない〜。今のままで満足だ。
でも、たぶん、エラくなっちゃうんだよー。
エラい人って寿命が短いのに。

このフレーズがシニカルで大好きだったのだが、病気した後の今聞くと洒落にならん。

エラくなんかなりたくない〜。今のままで満足だ。
でも、たぶん、エラくなっちゃうんだよー。
エラくなっても疲れるだけなのに。

オレ的ペシミズムに合致してイロイロ微妙な感情がわき上がる。
今現在において特にエラくもなってないけど、エラくなると疲れることだけは確かだと思う。

2014年2月15日土曜日

テレビ レグザZ8(42型)を買う


年とったせいなのか、体が全然いうことを聞いてくれない。
カンナで命削って情熱灯している(by Mr.Children)感じがヒシヒシとするなぁ。
ココが踏ん張りところで、要であるので、兎に角頑張るしかない。

■突然TVを買う

突然TVが壊れた。9年くらい使用したブラウン管TVだ。
そろそろ壊れるか?と今年中にTVをリプレースしようと考えていたのだが、思ったよりも早く天寿をまっとうした。

ウチには代価用の小さなTVなどは存在しないのですぐに購入の必要がある。
しかも忙しくて休めないので、確実に休める2/8,9 中に購入しなければならない。
カミサンに購入する機種の同意をとりつけ2/8(土)の朝にヨドバシでぽちる。
当日に配送できるということで待つ。しかし東京は20年に一度の大雪。
配送業者は18時に江戸川区を出発し、21時30分に我が家に到着。
道中に二度スタックし、最後は踏切が開かなくなって立ち往生という散々な目に遭いながらTVを届けてくれた。
本当にありがとうございました。

しかし朝の9時にネットで注文して、その日のうちに大型TVが届くヨドバシって凄い。しかも、記録的な大雪の日にだ。Amazonより凄いぞ。頑張れヨドバシ。

購入したのはレグザZ8(42型)
http://www.toshiba.co.jp/regza/lineup/z8/index_j.html

タイムシフト(地上デジタル6チャンネル丸どり機能)を使うためにコレで。
以前のバージョンでは地デジしかタイムシフト対応ができなかったのだが、最新版のZ8からはBSデジタルも一局だけ選んで丸どりがタイムシフトプラスという機能までついて「これならWOWOW丸どりができる!」と自分の所望の機能までついて迷う要素なし。BDレコーダーもレグザなので連携的にもいいかなと。
※タイムシフトは専用HDDを購入しないとできないので注意。

タイムシフト用HDDはI-O DATA のAVHD-ZRC7(7TB)を追加で購入。
これでBDレコーダーやレコーダー外付けHDDとあわせて録画用HDDが合計10TBに…。

以下、感想。

■いいところ
・当たり前のように高解像度、高輝度で画質は無茶苦茶キレイ。まあ10年前のブラウン管に較べたらそりゃそうだ。
・レグザリンクでBDレコーダーとの連携ができる。電源が自動的に切れたり、リモコンで操作できたり、ダビングも可能。これは意外と便利。
・タイムシフトは革命的に素晴らしい。TVの視聴スタイルを根本的に変える。
・とにかくできることは無茶苦茶多い。

■悪いところ

UIがクソなのと機能が多すぎて何をやるにも必ず躓く。レグザリンクはBDレコーダーが紛う事なき東芝製レグザで当然のごとく対応機種なのだが、設定したところ反応しない。いろいろと設定をいじったり、マニュアルを読み返してもわからない。一旦頭を冷やしてから「BDレコーダー側にも設定がある?」と思い設定を探したら案の定レコーダー側のレグザリンクが切られていた。ところがココから設定をONにしようとするとネットワーク機能がONだからレグザリンクはONにできないというエラーが出る。でもネットワーク機能への誘導はない。どこにあるかわからない。無茶苦茶不親切…。

タイムシフト用のHDDを購入しようと調べてみると、タイムシフト用とタイムシフトプラス用と通常録画用でHDDの仕様や接続方法が違う。タイムシフト用はUSBコネクタが二つついた専用のモノが必要。タイムシフトプラスはUSBハブを必ずかまさないといけない。
外付けHDDの仕様が三つもあるってどんだけユーザーにリテラシーを強要するのか…。
自分も上記の仕様を理解するまでに結構時間がかかった。
というかこの仕様を考えたヤツ出てこい!おかしいだろこの仕様!

外出先からの簡単な録画ができない。
一応メールによる録画ができるんだけど、メールにコマンドを打って録画させるという驚愕のCUI。マジかよ。絶対に間違える自信があるぞ。これ。
SONYみたいにWebとかスマホから予約できるようにしてほしい。

■総合的にみて

タイムシフトは素晴らしい。TVの視聴スタイルを変える。
画質も上々。
これでUIさえ素晴らしければいうことないのだが。
あまりにUIがクソすぎるので、自分でTVを開発したい衝動に駆られたが今更TV開発してもしょーがないよね。

2014年2月8日土曜日

アイ・アム・レジェンド(映画も小説も完全ネタバレ)

体力的な危機感を憶えるレベルで忙しかった。
クライアントさんのご厚意でしばしのブレイク。無茶苦茶寝た。
週一でブログ更新の目標を掲げたが1ヶ月であえなく躓いた。でもできる限り続けよう。

仕事と全然関係ないところで思うところがあって映画と小説の「アイ・アム・レジェンド」の感想を書く。
※「仕事と関係ない」と注釈いれないとイロイロと微妙なのは立場上メンドクサイなぁと思うけど。


※小説版は絶版らしい…。

原作はリチャード・マシスンの小説“I Am Legend”。
映画は「地球最後の男」「地球最後の男オメガマン」「アイ・アム・レジェンド」と3回映画化されている。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』などのゾンビ映画の始祖としてその道(SF好き、ゾンビ好き)には有名。

自分が観ているのはウィル・スミス主演の2007年「アイ・アム・レジェンド」のみ。映画観た後に原作を読む。

割と有名な話だが、2007年映画版と原作版で全く違う。
ハッピーエンドとかそういう意味ではなく、テーマの根本からして違う。
※DVD版には原作と同じバージョンの収録があるらしいが未見。

ウィルスによって全人類が吸血鬼化(ゾンビ化)して、免疫を持つ主人公だけが孤独にゾンビに戦いを挑むという基本的な流れは同じ。

2007年版は主人公がウィルスの血清を作り、英雄的な死に方をしたことによって「レジェンド」になるという、いつものウィルスミスのオレ様映画。個人的には廃墟と化したニューヨークの風景と雰囲気はとても良く、ラストはさておいて悪くないと思っている。

原作は全く方向性が違う。
思考能力を失っていたと思っていた吸血鬼(ゾンビ)に社会的なコミニティ(新人類)が出来ていて、彼からみた自分が夜な夜な仲間を殺戮しまくる悪鬼と思われていたことに気づく。

自分こそが彼らを殺戮しまくる伝説の怪物「レジェンド」であることに気づくのだ。

つまり「自分だけがマトモだと思っていたら、マトモじゃないのは自分のほうだった」という価値観の逆転がテーマなのだ。

何が言いたいかというと別に言いたいことはない。
映画版もアリといえばアリだが、原作版のほうが後でじわりじわりと効いてくる。

ちょいと思うところがあって「アイ・アム・レジェンド」を思い出したので書いてみた。


2014年1月26日日曜日

真のアーティストは出荷する

スティーブ・ジョブズがMacintoshの開発の遅れに対してスタッフに発破をかけるための発した言葉だそうだ。

なんだろう、この意味不明な説得力は。
「そもそも「アーティスト」は出荷なんかしないだろ」とか理性的な思考をの入る隙間のない鉄壁な無理矢理力。
「オレ、アーティストじゃないっす。エンジニアっす」と言わせない有無を言わせぬ空気感。
現実歪曲フィールド恐るべし。

自分もスタッフに

「出してナンボなんだ。仕様を削っても出す。とにかくリリースすることが大事なんだ」

ということをよく言う。お蔵にしちゃいかんのだ。とにかく出す。出せば何かが変わるのだから。
もちろん品質も大事ですよ。


え?オマエのプロダクトはどうなっているかって?
ええっと…。只今鋭意制作中でございます…。
もう少しで出るので少々お待ちください…。

■スティーブ・ジョブズ
発売時に買ったきり積ん読状態で読んでなかった公式自伝を今更ながら読んだ。とりあえず上巻のみ。
1月24日でMac発売30周年だったのだがそれに合わせたわけではない。
ジョブズ関連では絶版の非公式自伝とスティーブン レヴィの「マッキントッシュ物語―僕らを変えたコンピュータ」は読んでいる。

感想。

とにかくMacintosh開発の話は無茶苦茶エキサイティングで面白い。
「マッキントッシュ物語―僕らを変えたコンピュータ」のエピソードとほぼほぼ被っているのだが、それでも面白い。
やっぱりMacは凄いよね。

まあNeXTかピクサーの話は割とどうでもいいです。
恋人の話もどうでもよかった。文章はとても読みやすくていい。

ジョブズは明らかな人格障害者で、単純に「嫌なヤツ」なんて言葉でくくれないくらい酷いパーソナリティの人間。

一般的に経営者やイノベーターは人格者である場合が多いと思うだが、ジョブズはそれを完全に否定する。人間的にクソでも、プロダクトが素晴らしければ全てOK!! しかも一発屋ではなく、数度のヒットを飛ばす。

まあコレは本当にレアケースなんで、ジョブズの言動を見習うわけにはいかないだろう。

でもジョブズのように振る舞ってプロダクトを作ってみたいなぁという憧れはある。
自分が納得できないモノに何十回とリテイクを出すとか、ダメなものに「これはクソだ!」と言い放つとか。それができたら気持ちいいだろうなぁ。できないけど。


■仁義なき戦い 代理戦争

広島死闘編がキャラにフォーカスしたのから一変し、再度群像劇に戻る。
やはり群像劇のほうが面白い。

オイラも人の裏切りとか政治が面白いと思える年頃になってきたのかな。



2014年1月19日日曜日

忙しいですか?


「忙しいですか?」
「忙しいですけど、平常運転なので」


昔の職場(ソニーコンピューターエンタテイメント)の新年会に出席したら「忙しそうですね」と会う人会う人に言われた。
誰もが聞きやがるので「なんで忙しいの知ってるの?」って聞いたら「増田さん、fbで忙しい自慢してるじゃないですか」と。
うーむ。確かに「今日も終電逃した」的なぼやきを書いてるね。忙しい自慢なんかしてるんじゃ、カップヌードルのCMのアレと同じだなあ。
ぼやきはガス抜き&過去の振り返り用(過去の自分の心象風景の確認)に必要なのでこのまま継続する…。

■学び続ける力

池上彰の番組はとてもわかりやすいのでよく見ている。
あと選挙番組は候補者に歯に衣着せぬ発言でとてもオモシロイ。こないだの総選挙では皆突っ込まれるのが嫌で主要な候補は避けていたけど。慎太郎に「石原さんは人を選んで発言するのですね」は最高だった。

本の内容は「まあそうですよねー」という当たり前のコトが書いある。
メモとる、本を読む、自分で考える、的なヤツ。
本を頻繁に読んでいる人は今更感があるが、大学生とかワカモノが読むには良いかもしれない。
同じような内容を立花隆の本でも読んだが気がする。内容は新書の薄さに比して薄い。もっとボリュームがあっていいような気がするが、そうすると余計ワカモノが読まないのか。

■諦める力

「がんばれば夢はかなう」という考え方を全速力で否定する超現実主義&ニヒリズム。
考え方が自分と似ているせいか、書いてある内容について同意できるところ多し。

自分の好きな映画に『キッズリターン』があるのだが、この本とよく似た考え方。
「諦める=挫折」の一歩外したところに実は自分の生きる道があるのではないか?という考え。

たけし自身がこの映画を作るときに「自分のやりたいことで成功するヤツなんてほとんどいない。大概はやりたくもなかったことで成功しちゃうんだよな」と言っていたし。

最近のワカモノって「自分のやりたいこと」をやらないと気がすまない感じがするけど、別に「自分のやりたいコト=自分に向いているコト」ではないと思う。

もっと柔軟にイロイロなことに挑戦すればいいと思う。若いんだからさ。


■仁義なき戦い 広島死闘篇 

WOWOWで録画してあったのを見る。
一回見たような記憶があるのだが、完全に内容を忘れていた。もしかすると見てないかもしれない。

全体的にダルい。特に北大路欣也扮する山中がダルい。これは忘れてもしょうがない。
一作目が群像劇として際立っていたのが、キャラをフォーカスしたことによってダルくなった。
梶芽衣子は超絶的に綺麗。この時期が一番ノッてたのかなぁ。

2014年1月12日日曜日

Nike+ Runningとスタンフォードなんちゃらとハンガーゲーム


休み明け早々風邪引いた。
ちゃんと布団をかけて寝てなかったせいだと思う。
年取ると治りが遅くて嫌だな。休みはしなかったが調子悪くて仕事が捗らなかった。

Nike+ Running
ランニングのレコードに使っているアプリ。
いろいろバージョンしたらイロイロ使いやすくなっていた。

◎オートストップ機能がついた!
信号などで立ち止まると自動的に計測を止める機能オートストップがついた。
これでちゃんとしたラップタイムが計れるようになった。GPS付きランニングウォッチじゃないとできないことが無料アプリでできるようになった。

◎ロック機能が改善された
長押しによる画面ロックがついて、誤操作で計測を終了してしまうようなことがなくなった。一番改善して欲しかったところが改良された。やはりユーザークレーム多かったんだろうな。

◎写真を添付できるようになった。

これでインターバルトレーニング機能とかついたら完璧なのに。こんなアプリが無料で使えるなんて。


■スタンフォードの自分を変える教室

最近自己啓発系の本にハーバードとかスタンフォードとかアメリカの大学名をつけているのはなんだろう…。どれも軽薄で同じように見えるのだが。
この本もその影響でノーマークだったが、流れで読んだ。

WILLPOWER 意志力の科学

最初に読んだのはこちら。
「意志力=筋肉(意志力は筋肉のように疲労し、また鍛えることができる)」 という考え方を解説している本。
原書のせいもあるが読みにくい。サマリーぐあいも微妙でナナメ読みもしづらい。
読むの止めようかと思ったが、次に紹介する「スタンフォードの自分を変える教室」がほぼ同じ内容なのでそっちを読むことにする。

スタンフォードの自分を変える教室

「意思力」ってオカルトかよ!と思うが実験に根ざした心理学の話になっている。
意思力を行使していると、意思力が疲労し適切な判断が下せなくなるというのは、自分の仕事を通して実感していたのでとても分かり易い。
こちらの本のほうがサマリーがしっかりしていて、現象と対処策がそれぞれ纏まっていて読みやすい。
メンタルヘルスの本ではないが、ストレスコントロール(自己コントロールと記している)の方法が合理的に紹介されていて目からウロコ。

ここでも「運動するのがよい」と書かれていて、またか、というかやっぱりという感じ。
確かに継続して運動している時のほうがストレス強度が上がっている気がする。

他にも使える手法も多く確かにベストセラーになっている理由もわかる。
ただ冷静に考えると単なるライフハック本のようにも思えたりもしてくるので、使えるかどうかはその人次第か。

■ハンガーゲーム2
なんか評判いいらしいので前作を予習して鑑賞。
多くを期待せず観たので相応に楽しめた。美人じゃないけどジェニファー・ローレンスは演技の幅と若手のくせに大物的な貫禄があってとても良い。
途中から流れが薄々読めてしまったが連作の展開としては悪くないかと。
前作はバトルロワイヤルのモロパクリ感が否めなかったが、2作目からはゲームの外側の世界観を描くことで幅も広がったし、全く別の路線になってきた。
まあ看板に偽りありの展開という感じがしないわけではないがストーリーとしてはこっちのほうがよいだろう。

2014年1月5日日曜日

年末年始にみたもの


■年末年始
ひたすら寝正月。とにかく寝た。もう眠り病なんじゃないかってくらい。
そして毎日走った。
そしたら大分体調が戻って気がする。イライラが収まった。

逆にこれまで異常なレベルで自分がイライラしていたことに気づいた。
これは改善しないとマズイ。ストレス抑制のために継続的にランニングをしようと思っている。
忙しくなる→時間がない&疲れている→走れない→ストレス溜まる→イライラの流れだと予想しているが、忙しくなる=イライラなので卵か先か鶏が先か問題で正しいかどうかはわからない。とりあえずコレで改善するかやってみる。

■キルラキル
バンダイチャンネルで見てない回を全部潰した。
最初見たときは「キューティーハニーじゃねーか!」と思ったがそれ以外にもイロイロオマージュが入っていてややこしい。スケバン刑事とか。
誰かも言っていたが「主人公が戦うモチベが薄い」「努力してないのにドンドン強くなる」の2点が気になるが、物語のテンションは高く、濃度も濃いので毎回楽しめる。満艦飾マコのキャラがいままでにないパターンの天然で良い。
強い装備ほどに露出度が高くなるってMMORPGの文法かと思っていたがアニメにも進出してきた。

■仁義なき戦い
WOWOWで特集していたので録画して見た。
20数年ぶりにみたのだが、超オモシロイ。
70年代の元気のいい日本を反映しているのか、とにかくエネルギッシュ。
バイオレンスというよりも溢れんばかりの生命力というか活気が凄い。
若い時には全然ピンときてなかった裏切り、和合などの人間模様もオモシロイ。
いまでいうとベンチャー企業の骨肉の争いみたいな感じ。
年を重ねないと分からない人の恨み辛みがわかってこその面白さがあるということなのか。

■ハンガーゲーム
『ハンガーゲーム2』の評判がいいので予習のためにHDDの肥やしの中から引っ張りだして鑑賞。
「バトルロワイヤル」との類似性が問われているけど確かにこれはパクりだなぁ。
作品はというとジェニファー・ローレンスの魅力だけでもっている。他の女優だったらもっとダメな映画になっていたと思う。


■かぐや姫の物語
『ハンガーゲーム2』の予習のため昨日1作目を見たのだが、「ハンガーゲームはWOWOWでもやるけど、かぐや姫はWOWOWでやらないなぁ。今のうちに観ておくか」と半ば義務感に駆られて鑑賞。


全然全く期待していなかった。あまり評判よくないし…。
強いていえば「竹取物語でまさかサヨク映画とらないよね?」というかなり偏屈な期待はあったのだが、竹取物語をネタにサヨク映画は無理だろうと思っていたし。

がしかし。
ちゃんとサヨク映画になっていた。竹取物語だけどサヨク映画。
普通の人はちょっと自然賛歌的に受け取るかもしれないけど、オイラはちゃんと受け取ったぜサヨク思想をw
かぐや姫が糸を紡いだり、反物を織ったりってなんで”姫”が労働してるんだよ。
さすが元東映動画労働組合委員長高畑勲やるな!スゴイよ!
四季のある日本って素晴らしい!
自然素晴らしい!生きとし生けるもの素晴らしい!
原発反対!!


世間の評判は「竹取物語そのままの話なのでダルい」ということだったが、高畑のサヨク成分をモチベーションに鑑賞していたのでそれなりには見れた。まあダルいとえばダルいが。

作品としてはとても良く出来ている。派手じゃないけどいぶし銀的な。
美味しんぼの究極のメニュー的なアレですかね。山岡の結婚式で出したアノメニューと同じ方向性。
ご飯、味噌汁、干物、漬け物という質素だけでもと日本人の原点を厳選された素材と手間暇かけてて作るというアレです。
内容は地味だけど研ぎ澄まされた技術によって珠玉になり得る的な。日本的な文化背景も込みで。

話の流れ的に月に帰るメタファをどう処理するのだろう?と興味津々で観ていたのだが、ああ来るとは思わなかった。
「なんで月の迎えが仏様なんだよ、ウサギじゃねーのかよ」と思ったら、要するに死のメタファなのね。なーるほど。
んで月に帰ったら赤ん坊に戻ると…。ああ輪廻転生ですか、ってスターチャイルド(by 2001年宇宙の旅)かよ!!と思った。

竹を切るシーンが超絶リアルで感心した。アレは本当に竹を切った経験がないと描けない。
※竹林で竹を切ると枝どおしが干渉しあうので切っても倒れない。

女童(声:田畑智子)が良い味を出していてチャーミー。






2014年1月3日金曜日

昨年の振り返りと新年の抱負


来年の自分が読み返すための備忘録としての振り返りと抱負。

【2013年振り返り】

■仕事
会社の規模が大きくなった。優秀な人材が参画してくれた。
人との出会いが多く、様々な人にお世話になった。
やっぱり会社は「人」が重要であることをひしひしと感じる日々。
社員だけではなく、協力会社、派遣スタッフ、フリーの方、人材の紹介や仕事の紹介など人の繋がりが大切。
昨年お仕事を通じて交わった全ての皆さんに感謝です。

成果は出ているところもあれば出てないところもあり玉石混交。まだまだ研鑽が研鑽が必要です。

世間はネイティブアプリ!ネイティブアプリ!と大騒ぎでしたが、自分的にはゲームを作っているこという意味では何も変わらず。
ただネイティブのクラサバ型アプリのほうが自分のノウハウを注げる領域が広いので作っていて楽しいですけど。

昨年から仕込んでいた『FINAL FANTASY AGITO』が発表された。ひとまず人様に発表できることろまでこぎ着けた。

■生活
全般的に怒りぽく、年がら年中イライラしていた感じですかね。
日々のイライラのせいか、暴飲暴食が増えて体重が4kg増量してしまった。
なぜか扁桃腺を腫らすことが多く、5回くらい扁桃腺を腫らし3回くらい休んでしまった。

■ジョギング
東京マラソンに出場。初めてのフルマラソンを完走できた。やったー!
しかし、夏以降から走行距離が徐々に減ってきている点。
仕事がストレスフルになるから運動できないのか、運動できてないのからストレスフルになるのか。


■登山
メンタルのバランスを保つため時間がなくても無理矢理行っていました。以下行ったところ。
塔ノ岳、谷川岳、尾瀬、北岳、槍ヶ岳(大キレット縦走)
どこも良い山でした。北岳があそこまでハードな山(体力的にしんどい)だとは知らなかった。
大キレットの縦走は本当に素晴らしかった。生きてその場所を歩けることにとても感謝した。

■総論
ストレスコントロールの仕方を考えないとと思った。ストレスをコントロールできれば体調はついてくるはず。
何やかんやと大変な一年でしたが、生きていればオモシロイことやイイこともあるよねと思った一年でした。

【2014年抱負】 

■仕事
会社の規模をさらにスケールアップする。売り上げをさらにアップ。…できたらいいな。

仕事を日本だけでなく海外での活動も増やしていこうかと。いずれにしろ何本かはやらざる得なくなるだろう。きっと。

『FINAL FANTASY AGITO』をリリースし成功させる。失敗したら切腹モンです(しないけど)。

自分でやった方が速い病が重篤化しつつあるので、やり方を変える。

ゲームはエンタメなのでヒットするかどうかは水物なのでわかりません。
デベロッパーの我々にできることはとにかく打席に立つことかと。
そしてどんな球種にも対応できるように狙い球は絞らない。全方位打法で。

 ■ジョギング
仕事が忙しくて走る回数が減っている。ストレス軽減のために継続的に走るようにする。
4月にかすみがうらマラソンにエントリしているので完走を目指したい。

■登山
昨年は槍穂高縦走にチャレンジするも北穂高でエスケープ。このコースをテント装備で歩くのはしんどいことを実感したので、今年は穂高連峰の縦走にしておこうかと。でもテント泊。
その他には木曽駒ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、男体山などに今年は行ってみようかと。

■ブログ
習慣化してライフログを残したほうがいいんじゃないかと思い始めた。振り返りのために。
とりあえず読書とか映画とか書けるところから書くようにしていこう。

■生活
ちゃんと早起きをして朝食を食べる。
週に一度は走る。
これ以上体重は増やさない(ダイエット)。

■総論
忙しさのあまり、色々なことがグダグダになっていたので新年を機会に一度リセットしたい。