2014年8月17日日曜日

最近読んだ本〜なぜか突然、佐藤優著作を漁る〜

「夏休み、もう終わっちゃうのかなあ」
「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」
※キッズリターン風

ということで夏休みはないけど、やっと土日休めたのでブログ書くなど。

数ヶ月前にメンタルが弱っていたので精神的な栄養を脳に注ぐために本をドカ買いした。
その中流れで前から読もう読もうと思っていた『国家の罠』作者・佐藤優の著作を7冊ほど購入。

流し読みして良さそうな本をちゃんと読んでみた。

■読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門


まあ所謂ガイドブックじゃんといえばそれまでだが、「知性」というか「勉強」に対しする姿勢がハンパない。
何気に現代文の受験参考書が載っているのも面白く、思わず4〜5冊ほど大学受験参考書を改めて買ってしまった。


■日米開戦の真実 



「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」からの流れで読む。
自分の中でカテゴライズしている「戦争反対っていうけど、どうして負けるのが分かっていた太平洋戦争をやらざる得なかったかをちゃんと説明、解釈しよう」という意図の元に書かれている本。

「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」もそうだが、太平洋戦争を語る上で列強と中国、日露戦争、第一世界大戦の歴史を踏まえないと理解できないということを改めて認識。
日露戦争で賠償金がないながらもロシアからようやく利権を獲得した満州をなんでアメリカの横槍で手放さないといけないのか?というのは至極まっとうな理屈ではある。確かにそう考えるとやらざる得ないのも、わからんではない。
この状況で戦争を回避して、東アジアでどのような立ち位置で国家運営をすればよいのかと問われるともの凄く難しいが。
結局アメリカの属国にならざる得なかったんじゃないだろうか。それ今と同じじゃん!という話はあるにせよ。

■国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて



ずーっと前から読もうと思っていてやっと読んだ。
「オレは無実だ。国策捜査なんかしやがってふざけんな!」という獄中記だと思っていたのだが全然違った。

メインは鈴木宗男事件にまつわる取り調べの一部始終になるがこの本が圧倒的に面白いのはソ連崩壊前後のインテリジェンス(特殊情報)をめぐる丁々発止のやりとりについて。
地道に新聞切り抜きをして分析をし、必要な人物にコンタクトをとりさらに人脈を広げてという、本当のスパイってこういう風にやるのか!と目から鱗の描写の数々。クーデーター時にどこの期間よりも先にゴルバチョフの安否情報を掴んでいたとか凄すぎる。
あまり自慢話的な描写は少なく、事実を率直に淡々と書き連ねているだけなのだが、この人(佐藤優)が突出して優秀で外務省でも一目置かれていたことがよくわかる。

取り調べに対しても異常なまでに冷静沈着な対応で検察を困らせる。

以前リクルートの江副氏が書いた国策捜査の本を読んだことがあるが、それとは大違い。
江副氏の本は事後弁護に終始していたが、佐藤氏は自分がなぜ国策捜査の罠にかかったかを含めて冷静に分析している。

圧倒的なボリュームの事実関係の中に、母親想いの死刑囚の印象的なエピソードなどがあって文筆家としても侮れない。※この死刑囚は連合赤軍の坂口弘。

「この本が出てから色々な人に執筆活動を薦められた」と書いてあったが、これをプロが読んだら当然そう思うでしょう。
知性、経験、分析能力と全く文句のつけようがない。本当に凄い人ですよこの人。

久々に凄い本を読んだと思った。


■週刊とりあたまニュース 最強コンビ結成!編



たぶん新刊で買ってそのまま本棚に放置。
数年ぶりに本棚から取り出して読んでみた。
「国家の罠」を読んだ後にコレを読むとテキストの含蓄の深さに唸る。
西原と組み合わせても際立つ文章って凄い。

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