2014年12月31日水曜日

2014年に観た映画オレ的ベスト10

毎年やっているので今年も。

今年公開映画で鑑賞したのは28本。2本を除き劇場で観た。
いつもより少ないかも。今年は仕事が忙しかったからね。
ハリウッド映画偏重でアート系の「観ておかないといけないんじゃないか」的な映画は悉く観てないかも。

ハンガーゲーム2/ロボコップ/LIFE!/アデル、ブルーは熱い色/アメイジング・スパイダーマン2/ガンダムUCep7/X-MEN: フューチャー&パスト/オール・ユー・ニード・イズ・キル/アクト・オブ・キリング/ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/トランスフォーマーロストエイジ/ゴジラ/ジャージー・ボーイズ/ウルフ・オブ・ウォールストリート/ベイマックス/ゴーンガール/アナと雪の女王/寄生獣/紙の月/フューリー/インターステラー/エキスペンダブルス3/泣く男/イコライザー/猿の惑星・新世紀/キャプテンアメリカ・ウィンターソルジャー/春を背負って/楽園追放


1位: インターステラー
圧倒的なSF的な世界観の中に息づく血の通った人間ドラマに泣く。
2001年宇宙の旅は超えられない壁ではあるが本作が傑作であることは間違いない。

2位: ジャージーボーイズ
この映画鑑賞後「君の瞳に恋している」ばかり聴いていた。
音楽とドラマを一体で演出しているのが凄い。
これが70過ぎのジジイであるイーストウッドってのがまた凄い。

3位: ベイマックス
映画全体のテンポは若干雑な感じを受けるが、ロボ好きアラフォーのオッサンにグサグサと刺さるシーン多数なので上位にランクイン。クライマックスのあの台詞は泣くだろ。

4位: ゴーンガール
後半の暴走する毒気が素晴らしい。

5位: オール・ユー・ニード・イズ・キル
ループ物の一線を画した。アイディアが良い。

6位: ウルフ・オブ・ウォールストリート
要するに現代版のグッドフェローズなんだけど、久々のスコセッシ節がむしろ心地よい。選曲がいいよね。
ディカプリオが本当に楽しそうに演じているのもいい。

7位: 紙の月
演出が目茶苦茶巧いんだ。視線の演出とか、感情まで計算したライティングとか。もう唸るような巧さです。

8位: ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
グルードです。グルード。

9位: ゴジラ
平成版東宝ゴジラよりもよっぽどちゃんとしているんだけど、ゴジラの本質的なところが外されてしまっているのはやはりアメ公が作ったからか。あとゴジラ出なさすぎ。もっと暴れろ。昼間のバトルシーン増やせ。
でも観たかった”画”はたくさんあるんだよね。

10位: アクト・オブ・キリング
虐殺することが普通だしやって当たり前という異常状態がごく普通に描かれるという異常。普通の映画では描かれることがほとんどない、虐殺と言う事象を真っ正面にとらえる。

10位: キャプテンアメリカ・ウィンターソルジャー
ポリティカルアクション映画として意外にちゃんとしていたのでランクインしてみた。
ヒートばりの銃撃戦とは見所は結構ある。

今年のトホホは「ロボコップ」かなー。
作り手は真面目に作ってはいるんだけど、「ロボコップ」は真面目に作っちゃいかんのです。バーホーヴェンのように狂ってないと。




2014年11月24日月曜日

インターステラー感想

「インターステラー」を木場のIMAXで鑑賞。
2014年の映画ナンバーワン確定でしょうか。
感動して泣きました。
年取って涙腺が緩んでいるせいもありますが、ボロボロ泣きました。

「エキスタンブルズ3」も見たけど「インターステラー」で全部吹っ飛んだ。
「エキスタンブルズ3」は中高生だった頃にアクション映画で熱くさせてくれたスターロン先生およびお友達へのお布施ということで。

というわけで感想。全力でネタバレです。














■とりあえず箇条書き

事前情報を自ら完全シャットダウン。
見たのは予告編だけ。
予告編からすでに「2001年宇宙の旅」を意識している感はバリバリあったが、ストーリーは思っていたほどにはそちらには流れなかった。

少女期のマーフィー役のマッケンジー・フォイがとてもよい。美人で端正かつ知性を感じる。この役にドハマリ。凄い逸材だと思う。この娘が余りに素晴らしくて壮年期のジェシカ・チャステインさえかすむ。

ワームホールは球形なのか!
ヤマト2199的なワームホールを想像していたら、思いも寄らない映像でびびった。

相対性理論的なウラシマ効果や多次元宇宙的な話は各種SF小説で語られていることなのでさほど目新しいものではないが、よくよく考えてみるとちゃんとやっているのって「トップをねらえ!」くらいなのか?
ブラックホールの近辺では重力が重いために時間がゆっくり流れるという表現は映画では初めて?※相対性理論をちょっと勉強すれば常識だけど。

CASEとTARSのデザインが秀逸。
台詞やジョークも絶妙。
2001年のモノリスとHAL9000に目配せしつつも、何にも似てないオリジナル感。
ついでにRD2Dもリスペクト!
てくてくとしか歩けないかと思ったら、緊急時にはかっ飛ばすし。
スマホスタンド型のフィギアとか出ないかな。

■まとめとこの作品のテーマ

「2001年宇宙の旅」は2014年の未だにおいてもその光を失わない揺るぎない傑作で、この映画を超えるSF映画というものはたぶん自分が生きている間にはお目にかかれないだろう。
しかし「インターステラー」は一部のテーマ性において2001年を超えたというか、今風の考え方にアップデートされている。

それは未知の高次知性生命体に誘ってもらって問題を解決したり、進化するのではなく、人類自らの手で問題を解決している点。

未知の知的生命体に手助けされていると思われていたワームホールでさえ、クライマックスのクーパーの台詞で否定される。未来の自分達人類がこれを作ったんだと。未来の人類は重力をコントロールし時間も制御できるはずだと。

60〜80年代のSFは宇宙に別の知的生命体がいて、それが神的な存在として人類を誘ってきた的なプロットが多く、「2001年宇宙の旅」や傑作SF小説の「幼年期の終わり」もその範疇に入る。

これまでは未知の生命体に会いに行くことが冒険だったわけだが、この作品では自らの未来を、運命を切り開くために冒険をする。

人間としての生存本能を賭けて、最大限の抗いをする。

これは作品とテーマとして明確でそれが「ディラン・トマスの詩」で表現される。

Do not go gentle into that good night,
Old age should burn and rave at close of day;
Rage, rage against the dying of the light.
穏やかな夜に身を任せるな
老いても怒りを燃やせ、終わりゆく日に
怒れ、怒れ、消え行く光に


マン博士にヘルメットを破壊され、アンモニアに窒息なりそうな場面でもこの詩が流れる。なんとしても生きる。生きて帰る。生きて帰って娘に会う。
クーパーは歯を食いしばり、どんな絶体絶命の状態でも前進しようと抗う。
クーパー=人類の前進するための生存本能と娘への愛の物語のベクトルがガッチリ一致してドラマをドライブする。

SFなのにもの凄く泥臭いのがよいのだ。地を這いつくばって生きる努力をする。
プリミティブな意味での生存。生存とは何か、生きるとは何か、そのギリギリの縁で何ができるのか?それが作品を通じて問い続けられる。

「2001年宇宙の旅」に血の通った人間は出てこない。登場人物は全て冷え冷えとして人間的ではない。「インターステラー」にはクーパーとマーフィーという父と娘が登場し、これが物語の軸をドライブする。時空を超えて父と娘が再会する場面は、SF映画という括りではなく人間ドラマとしての圧倒的な感動がある。

ノーランは「2001年宇宙の旅」の「人間不在」という弱点を正確に射貫き、70年代的SF世界観にしばられていたSF映画を見事にアップデートした。

PS.人類滅亡を人類自ら解決する系ではアーサー・C・クラーク「太陽系最後の日」がそうだったような気がするが、大昔に読んでストーリーを忘れてしまった。読み直すか。

2014年10月5日日曜日

『ジャージー・ボーイズ』の「君の瞳に恋している」がいかに素晴らしいかについて

■近況
9月の始めに左ふくらはぎが肉離れを起こしたらしく未だに痛みがとれない。
先週ミズノF.O.A.Mのためにトレッドミルで3分ほど走ったら、治りかけていたのが再発してしまった。
薬とか対処のしようがないので何もしないで回復に努めるしかなさそう。
走れるようになるためにはあと3〜4weekかかりそうだ…。
11月29日にフルマラソンの大会を予定してたんだけど準備不足だから無理そうだな。残念。

■ジャージー・ボーイズ

題材には全く惹かれてず(そもそもオールデイズ聞かないし)、これがイーストウッドが監督じゃなければ観に行かないのだが、仕事帰りにちょうどよい時間で見れる作品がこれくらしかなかったので鑑賞。

傑作です。もう完璧ですよ。

マフィアとの絡みや犯罪歴など暗くなりがちな出自を軽妙な編集と音楽でカラっと明るく演出。
余計な描写をすっ飛ばして、ズバっと展開されるモンタージュの演出が軽快なテンポとユーモアを生んでいて実に巧い。
ジョーペシが本人役で絡んできたり、雰囲気のバックボーンにマフィアがいたり、BGMにポップスを絡めるあたりが「グッドフェローズ」な雰囲気がしなくもないが、こちらのほうが人がむやみに人が死なないので全体的に明るい。ミュージカルだから当たり前か。
クリストーファー・ウォーケンも踊るしね。

クライマックスはなんといっても「君の瞳に恋している(Can't take my eyes off you」のシーンにつきる。
このシーンの何が凄いかというと、この曲の特徴でもある転調とドラマがシンクロしているところ。
娘の死の悲しみを静かに歌い上げてからの、転調して曲が盛り上り。曲の転調とヴァリの復活というドラマと曲がシンクロしているんだよ!
これを際立たせるためにオリジナル版の演奏にアレンジがしてあって、歌の入りがピアノの演奏のみの静かな入りにしてある。
※オリジナルは曲の最初から普通にバンドが演奏している。(鑑賞後にオリジナル版とサントラ盤と自分が聞き親しんだBoys Town Gnag版をiTuneでダウンロードして聞き比べて確認)
ドラマを盛り上げるために調整したとしか思えない。
劇中でも深夜にヴァリがボブに電話している台詞の中でもこの転調について言及している。
この曲の転調は本作について大きな意味を持っているのだ。

凄い。凄いよ。
メロディと映像がシンクロするんじゃないんだ。曲の転調とドラマがシンクロしているんだ。
しかも転調が特徴的な曲をここぞというところで使っているんだ。
こんな凄い音楽の使い方した映画があったか?

この微に入り細に入り演出されたこの演奏シーンは本当に素晴らしく、サビの部分で一緒に謳いたくなるし、演奏が終わったあとに劇場で拍手してしまおうかと思うくらい諸手を挙げての大感動。アメリカの劇場なら拍手しているだろうな。ここで。

映画監督って年取ると年相応ののジジイくさい映画をとるんだけどイーストウッドは違うらしい。84歳でこの映画が撮れちゃうんだぜ?
すげーなー。自分もジジイになってもこういう作品作れるのだろうか。

2014年8月25日月曜日

最近読んだ本と映画とランニング

ランニングして相応に脚力がついて健康的である反面、口内炎だらけで内臓のほうの体調は良くない模様。


■ 42.195kmの科学 マラソン「つま先着地」vs「かかと着地」



NHKスペシャル「ミラクルボディ」の取材内容の書籍版。
東アフリカのトップランナーをあらゆる角度から分析ししてみたら…という内容。
一番読みたかったのは「つま先着地」の部分。
やはりアフリカのトップアスリートはほとんどが「つま先着地」だそうでな。

「つま先着地」のほうが「かかと着地」よりも脚への衝撃が少なく、省エネで走ることができるらしい。
マカウという選手は忍者のようなすり足で走るため脚への衝撃が少なく、乳酸が溜まるのが普通の人に較べて圧倒的に少ない。
それゆえとても効率的に走れるのだそうだ。

全然関係ないアベベがオリンピックで裸足で走ったのは用意してた靴が合わないので、仕方なしにコーチが裸足で走ることを薦めたそうだ。
自分はてっきり年がら年中裸足で走っていると思っていたので意外なエピソードだ。
結局靴を履くよりも裸足で走って自己記録更新&金メダル。
後にも先にも裸足で走って金メダルはアベベだけだろうな。本当に伝説だ。

ベアフットランニングに関しては



「BORN TO RUN 走るために生まれた」というバイブル的な本があるのだが、とても読みづらい文体で途中で読むのやめた。
訳が悪いのか、それとも本文からして変な文章なのか。この内容を誰が平易な文で書いてくれないだろうか。

■ファイブフィンガーズ BIKIRA LS

いつも履いているファイブフィンガーズのBIKIRAがへたってきたので、2代目のファイブフィンガーズを購入。
同じモデルのBIKIRAを再度購入しようとしたが在庫がないのでBIKIRA LSにした。
BIKIRA LSにしても自分のサイズ26cmはどこも在庫がなく、ネットを探し回ってやっとこ注文。
ちなみにBIKIRAとは「裸足のアベベ」ことアベベの本名「アベベ・ビキラ」からのとったもの。
ベアフットランニング(裸足)とフォアフットランニング(つま先着地)はアベベの時代からぐるっと一周して、また時代の先端になってきたのか。

早速履いて走ってみた。17km。
先週14km走ってマメができてしまったので、靴擦れパッドを貼り、着地時に足と地面ができるだけ平行になるように丁寧に着地するようにした。つま先着地を意識しすぎるとつま先に負担がかかってマメができてしまうから。
とにかく足先に意識を集中して丁寧に走ったら、さほど足も痛くならずに走れた。
もう少し脚力をつけて20kmくらいを普通に走れるようにしたい。

ファイブフィンガーズとは別に靴底が薄くて軽めのレース用のシューズも買おうかなぁ。
クッション入りのシューズだと踵のクッションが大きいのでどうしても踵着地になってしまうし、適当に走っても脚が痛くならないから脚運びが雑になって余計に脚を痛めるような気がしている。※特にメソッド的な根拠はないが。

■虎よ、虎よ


Amazonが薦めてきたので読んだ。
SFオールタイムベストに時々ランクインする名作とされる作品。

憎悪と暴力をミキサーにかけてSF味をつけた濃厚ラーメン。全てが「勢い」で進む。
単なる復讐劇かと思いきや最後には人類へ大命題を喰らわすトンデモ展開。
いろいろな意味で凄いのだが、「勢い」で進むのでその流れに乗れないと置いてけぼりをくらう。
個人的には荒々しすぎの、猛々しすぎて胃もたれ気味な印象。

■Gのレコンギスタ

富野作品で好きなのは「ファーストガンダム」「イデオン」「ザンボット3」。
個人的な印象でしかないのだが、どの作品もなんか怒っているような緊張感がある。
誰が怒っているかというと富野氏自身のような気がするのだが、既成の流れをぶっ壊すべく刃物を振り回すような狂気というか緊張感がどの作品も溢れているような気がしている。

で「Gのレコンギスタ」だ。
ターンA、キングゲイナーの流れを汲む明るめの基調。
キャラクターは今風デザインで作画も安定して女の子キャラは萌えじゃないけどちゃんとチャーミング。
メカ戦はUCに較べると数段落ちるがソコは重要じゃないから別によし。

お話は…。よくわからない。
少なくとも1話でどこの方向に進むかが明示化されてない。これはダメなんじゃないだろうか。
台詞の中によくわからない独自用語が挟まれるが、それが余計に分からなくしている。
たぶん謎として伏線を張るために意識的に説明しないでいるんだろうけど、それはこの明るい作風とあわないだろう。
わからない未消化感だけたまってストーリーがどこに進んでいるかわからず、感情移入してみれない。

明るいキャラクターと精度の高い作画でそれなりには見れるのだが、自分が富野に求めているものってこいうのじゃないんだよなぁ。

もっとオレらを怒ってほしいのよね。

ネットのインタビューを読むと十分ワカモノに対して怒っているけど,作品は全然怒ってないよ。むしろ媚びてる。

唯一富野らしいと思ったことは主人公が戦闘でもう一人の主人公キャラであるアイーダの仲間を殺してしまうところくらいか。
お話が進めば面白くなるのだろうか。でも最初の3話で面白くないなら掴みには失敗していると思うが。

■トランスフォーマー  ロストエイジ

長い。長いよ。この話しに3時間も使うの?
中華戦で睡眠不足もあいまって寝た。
内容もかなり酷いです。

この作品の評論(?)としては町山智浩氏の話がぶっちぎりに面白いのでリンクを。

町山智浩が語る トランスフォーマー/ロストエイジが映画界に与えた衝撃

映画よりもこっちのまとめサイトのほうが面白いな。

何も期待してなかったとはいえここまで酷いとは思わなかった。でも興行収入はぶっちぎり…。
こんなことならイントウザストーム観ればよかった。

2014年8月17日日曜日

最近読んだ本〜なぜか突然、佐藤優著作を漁る〜

「夏休み、もう終わっちゃうのかなあ」
「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」
※キッズリターン風

ということで夏休みはないけど、やっと土日休めたのでブログ書くなど。

数ヶ月前にメンタルが弱っていたので精神的な栄養を脳に注ぐために本をドカ買いした。
その中流れで前から読もう読もうと思っていた『国家の罠』作者・佐藤優の著作を7冊ほど購入。

流し読みして良さそうな本をちゃんと読んでみた。

■読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門


まあ所謂ガイドブックじゃんといえばそれまでだが、「知性」というか「勉強」に対しする姿勢がハンパない。
何気に現代文の受験参考書が載っているのも面白く、思わず4〜5冊ほど大学受験参考書を改めて買ってしまった。


■日米開戦の真実 



「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」からの流れで読む。
自分の中でカテゴライズしている「戦争反対っていうけど、どうして負けるのが分かっていた太平洋戦争をやらざる得なかったかをちゃんと説明、解釈しよう」という意図の元に書かれている本。

「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」もそうだが、太平洋戦争を語る上で列強と中国、日露戦争、第一世界大戦の歴史を踏まえないと理解できないということを改めて認識。
日露戦争で賠償金がないながらもロシアからようやく利権を獲得した満州をなんでアメリカの横槍で手放さないといけないのか?というのは至極まっとうな理屈ではある。確かにそう考えるとやらざる得ないのも、わからんではない。
この状況で戦争を回避して、東アジアでどのような立ち位置で国家運営をすればよいのかと問われるともの凄く難しいが。
結局アメリカの属国にならざる得なかったんじゃないだろうか。それ今と同じじゃん!という話はあるにせよ。

■国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて



ずーっと前から読もうと思っていてやっと読んだ。
「オレは無実だ。国策捜査なんかしやがってふざけんな!」という獄中記だと思っていたのだが全然違った。

メインは鈴木宗男事件にまつわる取り調べの一部始終になるがこの本が圧倒的に面白いのはソ連崩壊前後のインテリジェンス(特殊情報)をめぐる丁々発止のやりとりについて。
地道に新聞切り抜きをして分析をし、必要な人物にコンタクトをとりさらに人脈を広げてという、本当のスパイってこういう風にやるのか!と目から鱗の描写の数々。クーデーター時にどこの期間よりも先にゴルバチョフの安否情報を掴んでいたとか凄すぎる。
あまり自慢話的な描写は少なく、事実を率直に淡々と書き連ねているだけなのだが、この人(佐藤優)が突出して優秀で外務省でも一目置かれていたことがよくわかる。

取り調べに対しても異常なまでに冷静沈着な対応で検察を困らせる。

以前リクルートの江副氏が書いた国策捜査の本を読んだことがあるが、それとは大違い。
江副氏の本は事後弁護に終始していたが、佐藤氏は自分がなぜ国策捜査の罠にかかったかを含めて冷静に分析している。

圧倒的なボリュームの事実関係の中に、母親想いの死刑囚の印象的なエピソードなどがあって文筆家としても侮れない。※この死刑囚は連合赤軍の坂口弘。

「この本が出てから色々な人に執筆活動を薦められた」と書いてあったが、これをプロが読んだら当然そう思うでしょう。
知性、経験、分析能力と全く文句のつけようがない。本当に凄い人ですよこの人。

久々に凄い本を読んだと思った。


■週刊とりあたまニュース 最強コンビ結成!編



たぶん新刊で買ってそのまま本棚に放置。
数年ぶりに本棚から取り出して読んでみた。
「国家の罠」を読んだ後にコレを読むとテキストの含蓄の深さに唸る。
西原と組み合わせても際立つ文章って凄い。

トレランと血尿

8月3日にトレイルランニング(トレラン)をしに奥日光に行ってきた。
これまで山は登山しかしてこなかったがランニングもやっていることもあり目先を変えて遊び方を変えてみようかと、初めてのトレランをしてみる。
当初は奥多摩の御嶽山に行くつもりだったが、日光にもコースがあると知って日光に変更。
日光は子供の頃から何度も行っていてとても好きな場所であることと、夏でも涼しく、良い温泉があることが理由。

始発で地元の駅を出て東武線の乗り継いで東武日光駅に8時頃到着。さらにバスで湯元温泉まで。
コースは湯元温泉-刈込湖-切込湖-涸湖-山王峠-光徳牧場- 湯滝-湯元温泉の14kmくらいのコース。

■湯元温泉-金精峠-小峠
湯元温泉の源泉から登山道に入るがいきなりの急登。ペースが分からずに飛ばしたら息が上がってしまい序盤からペースを崩す。
金精峠からペースを落として息を整えていたら割と普通に走れるようになった。

■小峠-刈込湖
下り基調で快適に走れる。ハイキングの人を何人か追い越したが人は少ない。
あっという間に刈込湖に到着。

■刈込湖
とても美しい湖。日光にこんなに美しい湖があったなんて知らなかった。
静かで風も爽やか。いい感じに休める湖畔があって、本当に素晴らしい。
ここでビール飲みながらランチするのも悪くない。
時間があれば1時間くらいぼけーっとしたいくらいに良い場所だったがトレランしにきたので10分ほど休んで走り始める。



■刈込湖-切込湖-涸湖
細かいアップダウンはあるもののほぼ平坦な道。軽快に走れる。
ただ森の中なのであまり爽快感はない。
湖の風景が素晴らしいがかっ飛ばしてしまうので味わう暇がない。

■涸湖-山王峠
箱庭のような高原が広がる。ここの風景も素晴らしい。
ここで中学生の林間学校の集団にぶつかり走れなくなる。
涸湖の休憩スペースでこの集団を追い越して山王峠の登りに。
山王峠の登りも急だが、歩いているなら大した問題ではない。
割とさくっと峠を越える。



■山王峠-光徳牧場
山王峠の開けたベンチで休憩。
光徳牧場へは完全な下り基調。凄い勢いで駆けて降りていくがこれが正しい走り方なのかよくわからず。
結構ドタドタとショックを吸収せずに走っているのだがこれでいいのだろうか?
このショックは脚に確実にダメージを与えると思うのだが…。
ここでのショックは脚でなくて別のところに出ることになる。



■光徳牧場-戦場ヶ原
光徳牧場で休憩。目的のアイスクリームを食べる。
光徳沼から逆川の横の登山道を走る。
光徳沼も逆川の渓流も美しく爽やか。日光の自然の素晴らしさを実感できる。



■戦場ヶ原-湯滝
この辺でガクっとペースダウン。また戦場ヶ原は木道なので人がいると走れない。
ここの区間は殆ど歩いている。
風景は相変わらず素晴らしい。もうどこ行っても綺麗だよ日光。


■湯滝
湯滝に着く頃には脚がガクガクに。
ここで地図をちゃんと確認せずに適当に進んだばかりに逆方向のハイキングコースを歩いてしまい、周回コースをへてまた湯滝に戻ることに…。初めての道間違いで動揺したが、ハイキングコース程度なのでダメージは30分程度の行程で済んだ。
道をちゃんと確認した後に、湯滝の右につけられた長い階段を進む。
ここの階段が結構辛い(滝を登っているんだからそりゃそうなんだが)



■湯滝-湯元温泉
湯の湖が見えればあとはクールダウンというか流し状態。
ハイキングしている人が多いのでここも殆ど歩いた。

初めて走ってみた感想。
当たり前だが同距離ならばロードと比べものにならないくらいハードでしんどい。
「走る」ということにおいて同じだが似て非なるもの。同じ自動車レースでもF1とパリダカくらい違う。
このハードは走りを70kmとか100マイル(160km)とか果ては日本海から太平洋とか、トレランの大会は常軌を逸している。
フルマラソンはなんとか完走できそうな気がするがハセツネ70km完走も自分には無理だ。

しかし登山とは別のアプローチで山を楽しめるのはいいことだと思う。
今回のコースは登山をしていたら、「こんなのハイキングコースじゃん」と選択肢にならないが、トレランという機会を得てこのような美しいコースと出会えたことは良いことだ。
また装備を圧倒的に軽量化することで移動のスピードが上がることを実感できたこともよかった。
トレランじゃなくても装備を思い切って軽量化し、その分スピードアップして登山するのもありなのではと考えた。

湯元温泉の日帰り温泉につかり、バスで帰路につく。
が、大渋滞で15時に湯元温泉を出発し東武日光駅に到着したのが17時半…。

東武日光駅で何気にトイレに行きお小水をすると…。

ワイン色の尿が…。こ、これは血尿???

また体の一部が損傷したのか…と、もの凄く落ち込む。
右目は人口水晶体だし、脳の中にはチタンのクリップが埋まっているし、これ以上躰がぶっ壊れるのは勘弁して欲しいのですが。

後日で病院に行って調べてもらった。
エコーでみたが膀胱も腎臓も問題なし。癌とかではない。
尿にタンパクも赤血球もなし。よって腎機能も問題なし。

ではなんで血尿が?
激しい運動(強烈に体に振動をかける)をすると腎臓が上下に振れて出血することがあるそうだ。
出血はするが健康には特に影響ないとのこと。よかった。
お医者さんは「腎臓の鼻血みたいなものです」といっていた。

ググるとマラソンで血尿を出している人のブログとかが結構見つかる。
よくある症状らしい。

ということで血尿の件は杞憂に終わった。

また来月にあたりに日帰りにでどこかに行こうかな。

2014年7月21日月曜日

トレイルランニングを始めようかと


突然だがトレイルランニング(トレラン)をやってみようかと思い立つ。
でもまだ走ってない。



きっかけは書店で平積みになっていたヤマケイのトレランの本。
前から気にはなっていたが、最小限の装備で走るので電車移動の自分には向かないのではと考えていたが、会社帰りのランニングでは5〜6kgのペイロードを背負っているのでそれを考えたら、トレラン以上登山以下の装備で走れば良いだけなのではないか、と考え直した。

また山登りのバリエーションが増えるかもしれないとも考えた。
北アルプスを縦走とかしてしまうと、低山だと物足りなくなってしまうが、トレランであれば低山でも楽しめる。
トレランの場合はむしろ低山のほうが爽快に走れて楽しいだろう。

自分のロードのお気に入りのコースに荒川河川敷がある。
河川敷はそれなりに緑も多く、川風が気持ちいい。
これが自然が多く緑が濃い山道だったらさぞかし気持ちいいだろう。
歩いて気持ちいいんだから、走ったらもっと気持ちいいに違いない。

ということでfbで「トレランやりたいけどコースわからん」と呟いたら何人かにアドバイスをもらった。
筋金入りの人からのアドバイスもあったが、自分はまだ初心者なので低山でいい。

コースはいろいろ調べて御嶽山-金比羅尾根にしようと決めたのだが「全国トレランコースガイド」という本を読んだら日光にもコースがあることを知る。


日光の地図を見て「この登山道は走れそうなんだけどどうなんだろう?」と思っていたそのままズバリのコース。
日光は温泉もあるし、標高が高く涼しく、何度も旅行で行っている好きな場所なので始めて走るコースは日光に決定。


装備類はヘッドランプ、エイドキット、レインウェア、ウインドブレイカー、グローブ、サングラス、ハイドレーション、ドライレイヤーなど、ほぼほぼ登山道具を流用できるので、シャツとランニング用ソックスとキャップなどを数点のみ新規に購入。
シューズはトレラン用ではないがTNFのGore-Texのローカットを所持しているのでそれを流用。
ザックは普段通勤で使っているドイターのヤツをとりあえず使う。トレラン用のザックだと着替えとか容量的に入らないし。
トレランを頻繁にやるようになったら専用のザックの購入を検討しよう。ザックの前にシューズか。

コースも決めたし装備も揃えたので、天気が回復しそうな連休最後の日に行こうとしていたのだが…。

ランニングで足首を痛めてしまった。
調子が良いのでいい気になって20km走り、次の日にまた走っていたら5km走って痛くなった。
先週は突然爪の古傷が化膿して病院に行くハメになったりして怪我が多いな。

ググってみたら腓骨筋腱炎らしい。理由はオーバーユース。
休養すれば問題なく直るらしいが、折角筋力がついてきて気持ち良く走れるようになってきたのでここで休むのは悔しい。

歩くのは全く問題ないのでトレランやらずに普通に日帰りで登山かハイキングでもするか…。
始めて走るトレランはいつになることやら。

「増田さん、そもそもトレランとか行く暇あるんですか?」とコースを教えてくれた知人に言われた。
行くよ。行く,行く。仕事はまあ忙しいけどさ。なんとか時間をつくって行きます。