2012年1月22日日曜日

脳動脈瘤の手術をした.発覚編



平成23年12月13日に脳動脈瘤の手術をしました。
同じ病気にかかっている方への参考として病気の発覚から手術までをまとめてみました。

脳動脈瘤というのは脳の動脈にできた瘤(こぶ)です。
未破裂の動脈瘤は大きくなって神経を圧迫するなどしない限りは自覚症状はありません。
しかし、破裂すると「くも膜下出血」となります。小室哲哉の奥さんKEIKOなどが発症したのがこれに当たります。
くも膜下出血が発症した場合、通常の生活に戻れる確率は30%。なんらかの後遺症が残るのが30%。死亡する確率は30%。
5mm大の動脈瘤が破裂する確率は1年で1%。破裂しないとキャリーオーバーされるそうで(確率計算的にはおかしいですけど)10年で破裂する確率は10%になります。1年で死亡する確率0.3%、10年で3.3%。素敵な具合にデンジャーです。
※大きさ=破裂する確率大とはいえないそうで小さくても破裂することもあるそうです。

とはいえ、破裂しなければ普通に健康体です。
シャアやフル・フロンタルも言っていたように「当たらなければどうということはない」というヤツです。

■きっかけ
平成23年4月上旬。朝起きるといきなり頭痛。
頭痛だけなら鎮痛剤で飲めば直るだろうと、薬のんで家を出るが家を出て数十メートル歩いたところでめまいが発生。
めまいを伴う頭痛は経験がなかったので、「いつもと違うな」と判断して引き返して仕事を休むことに。
めまい以外にも吐き気も出てくるが熱はなく風邪の症状はない。一瞬くも膜下出血で倒れた巨人の木村拓哉コーチのことがよぎり脳の病気を疑うが寝ていたら直ってしまったので大丈夫か?と思い次のには普通に仕事をした。
しかし妻が「病院に行って詳しく調べてもらえ」というので後日病院に行くことに。※妻にしつこく「病院に行け」と言われたので行きました。妻に大感謝です。

ちなみに脳動脈瘤には自覚症状はありません。頭痛も関係ないそうです。※先生にしつこく聞いたが否定。
先生曰く「脳動脈瘤で自覚症状があるということはつまり出血しているので頭痛どころのさわぎじゃないですよ」だそうです。
なので脳動脈瘤が発覚するケースは「脳ドック」「交通事故などの別の検査で判明」「偏頭痛があるので念のため検査」のいずれかになるかと思います。


■近所の診療所
平成23年5月。近所の内科で頭痛の話と家系的に高血圧、血管の病気が多い事から念のため大きな病院でMRIを撮影することに。
診療所→大きな病院→診療所と大きな病院なら一回で済むところを三度も病院に行くハメに。
そこで発見されたのが今回手術した右こめかみにあった5mmの動脈瘤。
診療所では処置できないと言うことで、紹介状を書いてもらって大学病院で精密検査を受けることに。
よく知り合いが「頭痛が酷いから病院行ってCT撮ったけどなんでもなかったんだよね」という話を何回か聞いていたので、自分もそうかな?と思いつつ話を聞いたら「え?動脈瘤って何?」という感じでかなり衝撃的でした。

■J大学病院診察
近所で大きい大学病院、しかも脳動脈瘤の術数が多いということでJ大学の紹介状を書いてもらい受診。
要点は以下のポイント。

①手術するか、経過を見るか?
動脈瘤自体に自覚症状はなく、破裂さえしなければ通常の日常生活はできます。
破裂する確率は5mm大の場合1年で1%。手術の合併症リスクを考えたときに手術するかしないかは患者さんの意志によります。
手術しないで経過を見る場合は半年ごとにMRIなどの検査をして瘤に変化がないかを確認します。
ただし瘤が小さくても破裂する可能性がゼロではないのでそのことは留意してください。
破裂した場合は開頭して手術しますが、くも膜下出血の場合入院が1~2ヶ月、元の日常生活に戻れる確率は30%程度になります(それ以外はなんらかの後遺症が残るか死亡)。

②手術する場合の方法
開頭してチタン製のクリップで瘤をつまむ方法、カテーテルで部位まで到達し瘤にプラチナの糸を充填して破裂を塞ぐ方法の2つあります。根治するならばクリップがよいです。カテーテルは患者さんの負担は少ないですが開発されてから10年も経ってない技術なので今後何か問題が発生する可能性があります。またカテーテルは瘤の形状、部位によっては適応できない箇所があります。

③手術するならば精密検査が必要
手術する場合は瘤の形を正確に把握するために精密検査が必要です。
カテーテルを入れ造影剤を血管に流し、血管の詳細な状況を検査します。
カテーテルを挿入するので二泊三日の検査入院が必要です。

以前白内障を患って放置していたら、稀な症例(もの凄い白濁化が進行)となってしまいポピュラーな術式を受けられなかった経験があり「病気がある場合はできるだけ早く対処する」というのを信条にしているため、手術を前提に精密検査を受けることに。その場で入院の予約を入れる。

(精密検査編につづく)

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