2014年3月31日月曜日

LIFE!とキルラキルと伊藤計劃

連絡をもらう人から「お忙しいようですが」と枕詞がついていて、どーしたものかなぁと思う今日この頃。
仕事のことは書けないので、全力で仕事とは全く関係ないことを書く。

■LIFE!

予告編がイイ感じだったので『LIFE!』を観た。

素材はいいし、悪くはないのだが、惜しい…。
日常生活を飛び出した大自然の雄大は風景は本当に素晴らしいし、観ているだけでまた山に登りに行きたくなったのだが、そこに踏み出す顛末の流れのテンポが悪い。
もっとトントン拍子というか、あれよあれよという間にトンでもないところまで来てしまいました感が欲しいなぁ。

ショーン・ペンの存在感が素晴らしい。出てくるだけで普通の人じゃない。


あと、さすがに5000Mを超すヒマラヤの高地で普通の携帯電話は通じないと思うよ。

山登り行きたいけど、今の仕事の調子じゃ当分山登りは無理そうだなぁ。
北アルプスを一週間くらいかけてじっくり歩きたいな。

■キルラキル

アニメどころかほとんどTV見ない生活になっているなか、今期ではちゃん全話見たアニメ。

面白かった。

毎回全力で無駄の一切ない展開は、グダグダ進行のダレダレシーンばかりで尺をかせぐアニメが多い昨今、出色の出来だと思う。

最初はキューティーハニーとスケバン刑事?と思っていたら、いつもの大風呂敷70年代早川SFぽい感じのガイナックス節になった。

原初生命繊維は、「幼年期の終わり」とガメラ2のレギオンのミックスネタ?
エヴァンゲリオンもそうだけど、なんで最後は「みんな一つになろうぜ!」対「いや!オレはオレなんだ!」というネタになるのだろうか。

みんな「幼年期の終わり」好きなのかなぁ。

「進化」が生物として良きモノ、上級ステージ(超能力使えたり、意識集合体になったり)という考えて方は60-70年代ぽいSFの流れだと思うのだが、これはこれでSFとしてはアリなんだけど、正直もう古い感じが否めない。※キルラキルが面白くないということではなく。

「虐殺器官」を読んだときに、新しいなと思ったのがこういう良きモノへの「進化」ではなく、ダーウィンの進化論、つまり自然淘汰の基本に準じたところからのSF的センスオブワンダーがあったところだと思っている。。
「ハーモニー」も少しそいうところがあるか。

「伊藤計劃以後」ってコトには何も興味がないが、自分が伊藤計劃が面白いなと思ったのは進化論を上手くSF的に落としているところなんだよねー。

「虐殺器官」と「ハーモニー」がアニメ化されるということなのでとても期待している。

2014年3月23日日曜日

ロボコップについて語る(87年版も14年版も全力でネタバレ)



ロボコップは千葉大の合否発表の帰りに観た。※もちろん落ちたわけだが。
千葉京成だったか京成ウエストだったか忘れたが今はもうない映画館。狭い映画館だったのを記憶している。

ロボコップは大好きな映画の一つだ。
高校生から大学生の多感な時期にみたものあいまって繰り返し繰り返しみている。たぶん30回くらいは観ているんじゃないだろうか。

新作の黒ロボコップ(2014版)を観るために改めてBDを買い直して観て直した。
現在発売されているBD版はグロカットが追加されたディレクターズカット版。

もう繰り返し見ているので新たな発見みたいなのはないが、何度見ても文句なしに面白い。
時代を超えた傑作であることに間違いない。
ロボコップの素晴らしさを語る。黒ロボの感想はチョロっと。

■バイオレンス

ロボコップを語る上で絶対に欠かせない要素であり、誰しもが語る要素。
マーフィーの殺害シーンは久々に見たら、結構グロくてびびった。
右手は吹き飛ぶシーンは公開版でもあったが、腕が切断されるシーンは公開版ではカットされているがコレがグロ。全くもって容赦ない。
ED209のマシンガンで社員がミンチになるシーンの、肝心のミンチカットはディレクターズカット版でもカットされている。
「おい救急車呼べ」の台詞がブラック過ぎて笑った。

■ED209

影の主役。オムニ社の軍事ロボット。
フィルティペットによるストップモーションアニメは、ストップモーションアニメとしても映画史上に残るレベルの素晴らしい動き。
今のCG全盛の映画に較べれば全然動いてないし、カットも短いが強く印象に残る。
動きにメリハリがあり、動きがキャラクターとして昇華している。
間違って人を殺してしまう凶悪さと、階段を降りれなくて躊躇する愛嬌とが相まってキャラとして立っている。
対ロボコップ戦のビル内部でミサイルをぶっ放しての戦いは今見ても最高に燃える1戦。
個人的に大好きなロボで2〜3万するボイス付き(You are arrestedとしゃべる)フィギアが欲しいのだがさすがに無駄遣いなので我慢している。

■リズムとテンポ

あまり語られてないが編集が素晴らしく、無駄のない気持ちの良いテンポで場面が進む。
なんとアカデミー賞の編集賞にもノミネートされている!(さすにがこの作品が受賞はしないけど)。
秀逸なのはガソリンスタンドでのギャング一味の逮捕シーンからのシーケンス。
ギャングの「オマエ、あのときの警官か?」の台詞から、ほとんど説明なしの画だけで、ロボコップが自分自身が何者であったかを知るのを一気に見せる。
場面転換とカットの切り方が非常に計算されていて素晴らしい。
最近のハリウッド映画は演出をスピードアップさせるために短いカットをつなぎすぎて何が起こっているか分からないことあるが、この映画にそれはない。
見せるべきカットはしっかり見せて(ただし長くない)、必要な動きだけで場面を構成している。

あとは主観視点のロボコップ制作シーケンスも素晴らしい。

■リアルだと思わせて確信的なバカ映画

ヴァーホーベンは脚本を受け取るなり読まずにゴミ箱に捨てたそうだが、「ロボコップ」という題を聞いたら誰がどう考えても子供向けのバカ映画。
ヴァーホーベンも真面目な話にしようなんてことは一切考えてない。
マーフィーの殺害シーンからロボコップ誕生、ロボコップの活躍にいたるシーケンスに一切の迷いがない。
家族はどうなっているのとか?マーフィーの意識はとかそういう面倒くさい描写は全部すっ飛ばしている。
とにかく面白くさせることに一直線。
ただしバイオレンスとブラックなユーモアと80年題の政治風刺や資本主義批判などの要素をカオスのごとくぶち込んだ故に、マンガ的な展開なのに稚拙な感じが全くしない。

ロボコップが凄いのはストーリー的な中身は単純なのに、映画全体としてもの凄く印象に残る映画だということだ。内容はバカ映画なのに。

2014年版黒ロボコップは全体として悪くはない。それなりには楽しめる。
けど真面目に描きすぎている。
ロボコップは真面目に描写しちゃだめなのだ。
いいんだよ。バカ映画で。

ヴァーホーベン版が素晴らしかったのはパッケージとしてはバカ映画とヴァーホーベンのイカレた作家性が絶妙のバランスで成立していたというとなのだ。

黒ロボはオリジナルをちゃんとリスペクトしていて、オリジナル好きにはニヤリとさせる描写はあって悪くはない。
生体部分がむき出しになった映像だけはオリジナルよりも壮絶な絶望感があってよかったが、アレを見たら普通の人は気が狂って自殺するか研究員を皆殺しにすると思うが。※ロボコップ2の描写と同じ。

2014年3月5日水曜日

今冬は終わりました。

2月があっという間に終わった。冬が終わった…。
無茶苦茶仕事したような気がするが何したかさっぱり憶えていない。
歳のせいか体力も気力も落ちてきて、いろいろとダメだなと思った。

■お休み

休みなしの突貫作業を続けてきたが一つのマイルストーンが終わったので平日だけどお休み。


疲労が蓄積しているのでお昼まで昏睡したかのように眠る。

体を動かした方がいいかと思い、西新井まで散歩。本当は走りたかったが明らかに体力が落ちている&体調不良(でかい口内炎ができているのに治らない)なのでヤメタ。

北千住で回転寿司でビールをつまみながら寿司を喰い、銀座で『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を観る。

■『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
3時間もあるのかよ!2時間程度の映画だと思って油断してた…。

もの凄くぶっちゃけていうと株屋版『グッドフェローズ』です。
身も蓋もない言い方ですが。話の流れがモロにそうなので。

ディカプーは楽しそうに演じていてとても良い。
ゲッコー(byウォール街)の「greed is good」的な名台詞があれば決まったんだろうけど、そいうのはない。

妻役のマーゴット・ロビーが無茶苦茶キレイ。この人これから引っ張りだこだろう。

マシューマコノヒーが今回も美味しいところを1人でかっさらう。
「オレは精神を安定させるために一日二回マスをかく」と言い切って説得力があるのが笑える。
オイラも倣って実践しようかな(嘘)。

父親役が「味はあるけど演技が荒削りだなぁ、見たことないけど誰だコイツ?」と思っていたら、監督のロブライナーだった(スタンド・バイ・ミーや恋人たちの時間の監督)。この人役者もやるの??

「ミセスロビンソン」のあのタイミングで流すのが秀逸。曲のセレクトがさえている。
『グッドフェローズ』の「レイラ」なみのヒット。
そういう意味でも凄く『グッドフェローズ』な感じ。まあこっちのほうがコメディとエロ度が高いけど。

すげー傑作でもないけど、相応には楽しめた。

■ビットコイン

マウントゴックスの件よりも「絶対に改ざんされないアルゴリズム」のほうが気になっている。
おおよそのアルゴリズムはどっかのページで理解したけど、厳密なアルゴリズムを勉強したい。

けどそんな時間ねー。

P2Pの決済システムってある意味理想郷的な考えて面白いけども。
ただウォレットをなくすと、データー的にも消失してしまうのでは昨今のCloud的なものを普通に使っている身としては使いづらいと思う。ここは激しく実用性がない気が。

■ショーガクセー イズ デッド

http://www.youtube.com/watch?v=dFi5YjDRO_U

ウゴウゴルーガが職場で話題にあがっていて思い出した。
当時エンディング曲がお気に入りでCDを買って繰り返し聞いていた。
購入したCDはとっくのとうに紛失しているので、Amazonで中古を買い直した。

エラくなんかなりたくない〜。今のままで満足だ。
でも、たぶん、エラくなっちゃうんだよー。
エラい人って寿命が短いのに。

このフレーズがシニカルで大好きだったのだが、病気した後の今聞くと洒落にならん。

エラくなんかなりたくない〜。今のままで満足だ。
でも、たぶん、エラくなっちゃうんだよー。
エラくなっても疲れるだけなのに。

オレ的ペシミズムに合致してイロイロ微妙な感情がわき上がる。
今現在において特にエラくもなってないけど、エラくなると疲れることだけは確かだと思う。