2012年12月3日月曜日
007スカイフォール【ネタバレ】
真面目すぎるというか、硬質というかハードボイルドというかこれまでの007シリーズとは雰囲気が違う作品。
瞬間最大風速的に素晴らしいシーンがいくつかあるのだが、全体としてみると若干冗長。
カジノでベレニス・マーロウとやり取りをするシーンとか、最初にシルヴァ扮するハビエル・バルデムが登場するシーンはうっとりするような出来。
特にハビエル・バルデムの演技は間の取り方とか溜息とか息継ぎとかすべてが完璧に調和がとれていて素晴らしい。
近年の007シリーズの中で抜きに出た敵役なんじゃないかと思う。
監督がサム・メンデスなのでアクションを心配する向きもあったが、アクションシーン関してはむしろ杞憂で、しっかりしたカット割りできちんと見せてくれるので、最近よくあるカット割りが速すぎて画面で何が起こっているかわからない、ということはなくとても安心して観てられる。
しかしボンド自体が真面目すぎて軽妙さというか色艶が足りない感じ。秘密兵器も少ないし。
初代ショーコネリー版ボンドにリスペクトしてか、「ボンド、ジェームスボンド」のお約束台詞が復活していたり、ハンドガンがワルサーPPK/S(台詞ではPPKSと言っていた)になっていたり、クラッシクバージョンのアストンマーチンンが出てきたり、射出装置に関するとジョークなど、往年のファン(というかサム・メンデスの思い入れ?)へのサービスもあるのだが、そこじゃないんだよなぁ感。
たぶんボンドガールとかジョークが足りないだと思う。
今回のボンドガールは事実上Mであるジュディ・デンチだし…。
映画としてはよく出来ているんだけど、自分的これじゃないんだよなー感があってちょっとだけ残念な感じ。
やたら「世代交代」的なニュアンスをここあそこに忍ばせてきたので次回あたりでダニエル・クレイグ 版ボンドは終了なのかもしれないね。
あとシルヴァのアジトである「島」だが、「ああなんか軍艦島ぽいねー、ああいう島が他にもあるんだー」と思っていたら、本当に軍艦島でロケしてました。
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